京阪電車ユーザーは、「中書島」駅または「淀」駅に「なかなか着かないな」と感じたことがあるかも。それもそのはず。京阪全路線の駅間で、この2駅の距離・約4426mが最も長いんです! ちなみに、最短駅間のうちの1カ所が「宇治」駅~「三室戸」駅。約375mとのことです。
〝碁盤の目〟という響きから、京都市街地の各通り間の距離は同じくらいだとイメージしていませんか。四条通沿い、高倉通~東洞院通を調べてみると、約133mという結果に。そのほか寺町通~御幸町通は約43m、富小路通~柳馬場通は約82mと、大きく差があることが分かりました。
土地家屋調査士が測量
鳥居からは、奥の境内が見えないほど。地域住民に親しまれている、向日神社の参道の長さは? 京都土地家屋調査士会の中島昌行さんと上茶谷拓平さんが、現地で測量をしてくれました。
参道は高低差があるため、2回に分けて測量することに。鳥居と境内・舞楽殿の中間地点に立てた三脚の上に取り付けたのは〝トータルステーション〟という機械です。
「レーザー光を発射し、その斜距離や角度を観測します」と上茶谷さん。参道の端の鳥居の辺りに照準を合わせます。そちらでは、中島さんが〝ピンポールプリズム〟を用意。「付属のミラーでトータルステーションへレーザー光をはね返すことで、斜距離を測定できます」(中島さん)。発射後、斜距離と角度がすぐに表示されました。
次に反対側、境内までも測量。結果をもとに長さを算出してもらうと…、248.775mと判明しました!
「土地家屋調査士の主な業務は不動産表示登記の代理手続き。土地の境界を確認するのが仕事です」と上茶谷さん。距離の数字の裏には、こうした専門家が存在していたのですね。