ベランダ、キッチンで始めよう!ビギナーのためのカンタン菜園

ユニークな袋栽培

袋がプランターに! 省スペースが人気
〝袋栽培〟とは、その名のとおり袋で野菜を育てる方法。手軽で場所を選ばないのが好評だとか。「袋栽培専用のセットも販売されていますし、家にある丈夫なビニール袋でもOKです」と荒木さん。土の高さが出る分、ミニトマトなど根が伸びる果菜類も栽培可能。
4月下旬〜5月上旬に植える
オススメの野菜
ミニトマト/ナス/こどもピーマン/トウガラシ/オクラ/ゴーヤー など

袋栽培のPoint

専用袋のほか、衣料品店の袋や米袋、肥料袋といった厚めで丈夫なビニール製のものも使用可能。培養土の袋にそのまま植えても。通気性のよい麻袋や土のう袋もおすすめ
設置場所
日当たりのよいところに設置を。ただし、袋は熱が伝わりやすいため下にスノコなどを敷いて暑さ対策をしっかりと
用意するもの
  • 野菜の苗(1袋に1本)
  • 袋(容量25ℓ程度)
  • 培養土
  • 肥料
  • スコップ、ジョウロ、支柱、ヒモ など
育て方(ミニトマト編)
STEP 1 準備

袋に培養土を半量入れ、たっぷり水を与えてスコップで全体を混ぜます。残りの半量も同様に。袋が倒れないよう形を整えたら、排水のため底付近に8〜10カ所小さな穴をあけておきます。

STEP 2 苗の植え付けと水やり

苗をポットから外し、軽く土を払って根をほぐします。袋の中心に苗を植え、たっぷり水をやります。以降は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりを。

STEP 3 支柱立て

植え付けから約2週間後、株元から約10cm離して支柱を設置。果実の重みや強風などで株が倒れないよう、ヒモで茎と支柱を結わえます。支柱は深く差し込んで。袋の内側に沿って2、3本立ててもOK

ヒモを8の字にしてゆるく結わえます

STEP 4 側芽取りと肥料

成長してくると、葉と主茎の間の節から側芽(わき芽)が出てくるので、栄養をうばわれないよう都度摘み取ります。最初の花房が咲き始めたら、1週間に1度程度で液肥を与えましょう。

STEP 5 苗を植えて2カ月前後で収穫

赤く熟したものから順に収穫を。自然の甘さを楽しんで!

教えてくれた人

タキイ種苗
広報担当
荒木匡子さん

ペットボトルで水耕栽培

実験気分で栽培 子どもと一緒にも

水中に根を張ります。覆いを取って観察してみて

ペットボトルがあれば、キッチンで水耕栽培ができるんです。宇治市植物公園の梅村慎太朗さんによると、「土耕よりも栄養の吸収がよく早く育ちます。屋内なら虫が付きにくいのもメリット」だそう。野菜の切れ端でできる「リボベジ」も教えてもらいました。「どちらも簡単なので、子どもとチャレンジしても」

ペットボトルは500㎖のものでもよいですが、1.5ℓや2ℓの方が大きく育つそう。レタス、ベビーリーフなどの葉野菜やハーブ類が栽培に適しています。よく日の当たる室内に設置を。
用意するもの
  • 野菜の種
  • ペットボトル(2ℓまたは1.5ℓのもの)
  • キッチンスポンジ
  • 液肥(「ハイポニカ」など水耕栽培用)
  • マスキングテープ
  • 覆い用の紙やアルミホイル
  • カッターナイフ、竹串など
  • ※腐敗を防ぐため水は水道水を使用
育て方(リーフレタス編)
準備・種まき

キッチンスポンジを2.5cm角にカット。研磨用の硬い部分も省いて。中心をカッターや竹串で貫通させます。

スポンジにたっぷり水を吸わせ、種5、6粒を竹串などで中央の穴に軽く置きます(レタスは埋めすぎると発芽しにくくなります)。容器に、スポンジの下1/3が漬かるよう水を入れ、発芽までキープします。スポンジ表面が乾かないよう注意を。

容器作り

ペットボトルのキャップをはずし、上から1/4をカット。切り口は鋭利なのでマスキングテープを巻いておきます。注ぎ口部分を逆さまにかぶせます。

セッティング

4〜5日で発芽したら、1のスポンジごと注ぎ口部分に1、2㎜頭が出る程度に押し込みます。注ぎ口のキャップのリング部分が浸るくらいまで水を注ぎ(1400cc 前後)、液肥を加えよく混ぜます。藻の繁殖などを防ぐため紙やアルミホイルで覆い、水が見えないようにします。

※液肥の量は記載されているとおりに正確に。多すぎると味が落ちるなどうまく育たないことも

メンテナンス・収穫

水位がリング以下になったら水を追加。1週間に1度は水・液肥を入れ替え、容器の汚れをすすぎましょう。本葉が出たら、3本残して間引きます。大きなレタスにする場合は最終1、2本に。15〜20cmに育ったら収穫を!

野菜の切れ端でリボベジ
切り落としたヘタや根などから野菜を再生させる「リボーンベジタブル」。豆苗が有名ですが、大根、ニンジンといった根菜の葉や小松菜、ミツバ、ネギなどの葉野菜も可能です。容器に入れ、切り口や根が浸る程度の水を張るだけ。直射日光を避けて明るい場所に置き、毎日水替えを。
小松菜
記者も約2週間リボベジに挑戦!

ネギ

根元から2cm程度切り、3、4本をゴムでまとめておちょこへ。15cmほどに成長
ニンジン
1~2cm残して切ったヘタから、かわいい緑の葉が! 少しだけですが炒め物に交ぜていただきました

※野菜の苗や培養土、肥料などは、園芸ショップやホームセンターなどでそろいます

教えてくれた人

宇治市植物公園
梅村慎太朗さん

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