2020年も新たなホテルが複数開業。中には、歴史的遺構を活用してデザインしたり、リゾート地から街中に進出したり、海外の食品ブランドが手掛けていたり…。今回は、そんな特徴ある施設を取り上げました。
2020年中オープン
デザインのこだわりは、ブランドカラーを取り入れること。ピンク、黒、白、金が使用されます(イメージ)
「フォション」といえば、紅茶やパン、ジャムなどで知られる、フランス発祥の高級グルメブランド。こちらが手掛ける「フォション ホテル 京都」が2020年中に河原町松原に誕生。高級感ある客室が備えられます。
パリの1号店に続き、世界二つ目となる同ホテル。最上階にあるレストランでは、京都の食材を生かしたフレンチが味わえるそうですよ。フランス直輸入の商品を多数ラインアップするショップや、ティーサロンも気になるところ。
2020年夏オープン
1703年に創建された旧梶井宮御門を活用したエントランス(イメージ)
三井家が守ってきた伝統を受け継ぐ「HOTEL THE MITSUI KYOTO」が、二条城東側に建てられます。この場所には、250年以上にわたり三井総領家の邸宅があったのだとか。三井家の時代より引き継がれてきた旧梶井宮御門がエントランスとして活用されるなど、歴史を感じるデザインが随所に見られます。
三井不動産グループにおける国内最高級のラグジュアリーホテルという同ホテル。敷地内の源泉を使った温泉スパ施設や、三つのレストラン・バーは宿泊客以外も利用OKです。
3月オープン
建物は5階建て。全29室の客室は、ゆとりのある部屋にするため平均約76㎡の広さに
室町通沿い、三条通を北へ進んだ場所に「THE HIRAMATSU 京都」が開業したのは、3月のこと。レストランやウエディング、ホテル事業などを展開する「ひらまつ」による、初めての〝都市型ラグジュアリーホテル〟です。
これまでのリゾートホテルとは違い、街中に溶け込むようにと意識されているのが特徴。京町家を生かした建物は風情があり、周辺の町並みにもマッチしています。「ひらまつ」ならではの料理が味わえる、割烹(かっぽう)とイタリア料理レストランにも注目を。
6月以降開校予定
5月11日(月)オープン
ゴーグルなどの機器で仮想の世界を疑似体験できるVR。ARは、現実空間にデジタルの情報を表示する技術です(イメージ)
アニメ、ゲームを中心に利用されるVR(仮想現実)やAR(拡張現実)。数学の空間図形の授業に導入されるなど、教育現場や一般企業にも活用が拡大しています。
一方で、課題となっているのが人材不足。VR・AR専門家育成のため、「VRイノベーションアカデミー京都」が太秦・東映京都撮影所内に開校されます。運営を担うクロスリアリティの田中裕実子さんは、「関西初のVR・AR専門家育成のためのアカデミーです。京都の歴史ある映画会社様とのコラボも期待しています。半年間のカリキュラムで、3Dプログラミングやアプリ開発などを実践的に学べますよ」と話します。
「第1期生の入学願書を受け付け中。最新機器が並ぶ企業向けのショールームも設置しています」
10月オープン
地元産の食材を使った商品や竹細工などのお土産を販売予定の「向日市観光交流センター」(イメージ)
観光で向日市を訪れるなら、まずはここへ。10月、JR「向日町」駅北側に「向日市観光交流センター」がオープンします。
向日市ふるさと創生推進部企画広報課の谷口大樹さんによると、「1階は物販・イートインスペース。地元で採れた野菜や、地域の魅力が詰まったお土産などを販売します」。観光情報も発信。観光スポットや地域のイベントを知ることができます。
2階に上がれば、地域交流スペースと展望デッキが。「展望デッキからは電車がよく見えるんです。親子で気軽に立ち寄ってみてください。現在、愛称も募集中です」
9月オープン予定
「キッズランド」は阪急「洛西口」駅北側の高架下にオープン予定(イメージ)
線路の下に、子どもの〝遊び場〟が登場! 9月、阪急「洛西口」駅―「桂」駅の高架下にできる「京都市交流促進・まちづくりプラザ」。3棟からなる複合施設です。
「子育てに関する施設がほしい」という市民の声を受けてできるのが「キッズランド」。遊具や知育玩具が用意され、遊びながら学べる空間です。子どもも大人も、京都市民の場合1時間200円(市外在住者は300円)、1日400円(同600円)で利用可能。
そのほか、絵本を中心とした図書コーナーや、会議や料理教室などができる多目的室も。幅広い世代の交流の場となりそうです。