老後のために必要といわれている〝ちょきん〟。貯金だけではなく、「筋肉を貯(た)めておくこと」も大切なのだとか。そこで、日常に気軽に取り入れられる〝ちょきん〟運動を専門家に教えてもらいました。「最近は運動不足」という読者ふたりが実践!
なるべく体を動かして、
活動的に生活しましょう!
スポーツとは無縁、休みの日は家でゴロゴロ……そんな人は要注意。「何もしないと、20歳代から筋力は低下します」。そう話すのは、京都先端科学大学教育開発センター教授の吉中康子さんです。「運動不足は、サルコペニア(※)の要因のひとつ。筋力が落ちると、転倒骨折が起きやすく、寝たきりへとつながりかねません。健康長寿のためには、なるべく若いうちから筋力を維持していくことを意識しましょう」
※加齢や生活習慣により筋力が低下している状態
お金と違い、使わなければ減っていくのが筋肉。若いときに鍛えたからといって、ずっとそれが保たれるわけではないのですね。
「筋肉は骨や皮膚と同じで新陳代謝を繰り返しています。筋力低下を防ぐには、日々なるべく体を動かすことを心掛けて」と吉中さん。階段を使う、足踏みをするなどでも、簡単な筋トレになるそう。
「少しキツいな、と思う程度の負荷がベスト。無理しすぎず、毎日コツコツ続けることが〝ちょきん〟のポイントです」(吉中さん)
意識して歩くことで、インナーマッスル(体の深層部にある筋肉の総称)が鍛えられます。インナーマッスルは姿勢を美しく保ち、関節の安定や内臓の正常な働きもサポート
同じくインナーマッスルの強化に効果的。いつでもどこでもできるので、気づいたときにこまめに行って。慣れたらパソコンの作業中や歩きながらでもできるように
股関節回りの腸腰筋にアプローチ。太ももを引き上げる筋肉でもあるので、鍛えることでつまづき防止にも