東京オリンピック・パラリンピック開幕まであと1年。選手の活躍を楽しみにしている人も多いのでは。京都でも、スポーツにまつわる新しい動きがあります。国際的な大会の開催や施設の誕生など、さまざまなトピックスを集めました。
鋭い突き、素早い剣さばきは迫力あり!
剣を構えて相手と向き合う、りんとした姿が印象的なフェンシング。小中学生を中心に活動する「京都フューチャーフェンシングクラブ」が、大山崎町体育館で練習を行っていました。
「1988年の京都国体でフェンシング会場となって以来、大山崎町は〝フェンシングの町〟なんです」とは、コーチの大柴光朗さん。「剣が下がってる」「腕はまっすぐ伸ばして」と、熱心に指導します。
フェンシングといえば、有名なのがオリンピックメダリストの太田雄貴さん。かつて同クラブに在籍していたのだとか。
「今所属しているメンバーも、未来のオリンピック選手かも。みんなの将来が楽しみです」
そんな大山崎町。東京オリンピック・パラリンピックでは、スイスの〝ホストタウン〟に登録されています。
〝ホストタウン〟とは、参加国・地域とスポーツ、文化、経済などを通じて相互交流を図る自治体のこと。大山崎町教育委員会の上田崇博さんと堀井正光さんは「これまで、スイスの食や音楽などに触れるイベントなどを開催してきました」と話します。
「現在は事前合宿の受け入れを目指しています。スイス代表チームと京都フューチャーフェンシングクラブとの交流の場も設けられれば」(上田さん)
2020年に向けて、フェンシングの町がさらに熱くなりそうですね。
大山崎町のフェンシングのほか、長岡京市のバドミントン、京丹後市のカヌー、京田辺市のハンドボールなども有名。いずれも1988年の京都国体の会場となった地域です。
「一過性で終わらず、地域でそのスポーツが根付いています」と話すのは、京都府スポーツ協会事務局長の坂東美紀さん。「京都では、今後『ワールドマスターズゲームズ2021関西』(※)も開催されるなど、スポーツに触れる機会に恵まれていると思います」
同協会は4月、創設90周年を機に「京都府体育協会」から名前を変えました。「競技のイメージが強かった〝スポーツ〟ですが、子どもや高齢者も楽しむなど近年は多様な捉え方をされるように。府民の皆さんに主体的、自発的に親しんでほしいという思いを込めています。文化としてのスポーツを日常の中に定着させることが目標です」
※詳細は2面で