新しい生活が始まる人も多い春。何かに気持ちを動かされて、初めてのことに挑戦する機会もありそうです。京都でのさまざまな出あいに心揺さぶられ、新たな世界へ。そんなエピソードを紹介します。
4月13日(土)~5月12日(日)に開かれる「KYOTOGRAPHIE(キョウトグラフィー)京都国際写真祭2019」(協賛/京都リビング新聞社ほか)。今年は「私たちの感覚を研ぎ澄まし、自身の中に眠る何かを揺るがし覚醒させるもの」「私たちを新たな世界へと導くもの」として、「VIBE(バイブ)」をテーマに開催されます。
そこで、今回は同写真祭の関係者に〝VIBE〟についてインタビュー。作家や運営スタッフなど6人から、心動かされた京都での体験について話を聞きました。そんなエピソードが今度は読者の皆さんの刺激となり、新たな一歩を踏み出す後押しをしてくれるかもしれませんね。
※写真下には、それぞれが携わる展覧会を紹介。記載しているのは一般料金です
KYOTOGRAPHIE共同創設者/共同ディレクター
仲西祐介さん、ルシール・レイボーズさん
鴨川、御所、細い路地、個性的な建物、小さな専門店…。京都で出あったさまざまな景色に、私たちは心動かされました。2011年に京都に引っ越してきて、2人で自転車で街を巡る中で、フェスティバルのアイデアが芽生えたのです。街の雰囲気を生かし、街全体を会場に、国際的な写真祭を開く。大きな試みでしたが、京都だからこそ〝できる〟と思いました。そうして実現したイベントが「KYOTOGRAPHIE」。これからも毎年新たな挑戦を続けていこうと考えています。
建築家
遠藤克彦さん
現在と歴史のコントラストが感じられる、それが京都の面白さだと思います。以前関東で暮らしていた私は、異邦人としての視点、そして今関西に住む身近な視点で、京都を見つめています。二つの視点から見えてきたのは、歴史の上に乗っている現在。その感覚を生かし、今回のフェスティバルでは、建仁寺両足院の会場デザインを担当。歴史的な場所に新たな〝場〟をつくることに初挑戦しました。和の空間に同調しつつも縛られず、庭と連続するよう作品を低く配置。つながりを意識して会場をデザインしました。
写真家アルフレート・エールハルトの回顧展。1919年に開校、1933年に閉校したドイツの美術学校「バウハウス」の設立100周年を記念して開かれます。遠藤さんが会場デザインを手がけました。