「食べたら太る、だから食事量を減らさなきゃ」という考えに、共感する読者も多いのでは。ですが、「さとゆうママさんの年齢や活動レベルからみて、総摂取カロリーは不足状態」と森さんは指摘します。
食事量が減ると活動量や筋力の低下を招き、その結果さらに活動量が減って…と悪循環になるのだとか。
「加齢とともに誰にでも起きる現象ですが、40代という若さで食事量を減らすと、悪循環を加速させてしまいます。炭水化物やタンパク質をしっかり取って摂取カロリーを増やし、その分しっかり動いて。太らないためには運動するのが一番です」
ということは、間食もOK?
「食事で補えない栄養を取るつもりで、一日200Kcalを目安に。さとゆうママさんの場合は、ヨーグルトや果物がいいですね」
「まず気になるのは、タンパク質の取り方。3食に分散させたいので、夕食の肉や魚は1〜2品にし、朝食にゆで卵をプラスしてみて。手間が少なく簡単ですよ」
野菜が不足している点にも森さんは着目。
「写真左上の皿を野菜だけで埋めるつもりで」。一度にゆでて冷凍しておくと便利です。
「市販品を利用する際は、食品表示を見る習慣をつけてみては。そうすることで、徐々に減塩意識が身に付くといいですね。クロワッサンや肉まんにも塩分は意外と多く含まれています」
昼食が遅くなったときは、夕食に備えて〝食べない〟のではなく、少量を口にするというモコさん。
「それは正解。1食抜くと次の食事が、〝空腹にどか食い〟となり、血糖値の急上昇や肥満につながる恐れがあります」
食べるものは、油分が少なく消化の良いものがいいとのこと。例えばこの日のように、肉まんを選んだら、ヨーグルト、果物などを組み合わせるといいそうですよ。
「1日に必要な野菜は350g。はなさんはこれを意識して食べられていますね」と森さん。
具だくさんのみそ汁は、いろいろな種類の野菜が取れるだけではなく減塩にも。「同じおわんに一杯なら、具が多い方が飲む汁が少なくなるため」だそう。
また蒸し料理は調理に油を使わずヘルシーで、ゆでるより野菜の栄養が逃げにくいというメリットが。食材を入れて蒸すだけなので、忙しい人でも取り入れやすい調理法です。
はなさんが気になっているという休日の栄養バランスの崩れですが、「だいたい1週間でバランスが取れていればいいと考えて、時には息抜きを。ハンバーガーとポテトなど脂質が多いものは、月2回くらいなどと決めておきたいですね」 。
「今回、果物と乳製品が欠けている人が多いのが気になりました。〝太る〟〝嗜好(しこう)品〟などのイメージもあるようですが、『食事バランスガイド』(右図)では必須の食品。果物のビタミンやミネラルは健康な皮膚や体の機能を助け、乳製品のカルシウムは、将来の骨粗しょう症を予防します。女性は特に意識して取るようにしましょう。
仕事をしていると『体を動かしている』と考えがちですが、みなさん、もっと運動が必要。厚生労働省の『健康づくりのための身体活動指針』では、汗をかき、息がはずむ程度の運動を週に60分行うと健康寿命が延びるとしています。〝運動しないから食べないでおこう〟ではなく、まずは動いて、〝おなかがすいたからしっかり食べよう〟と発想の転換を。
健康な毎日をこれからも続けるために、できることから〝プラス・マイナス〟を実践しましょう」