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そう、それもエシカル!

モノを買ったり、使ったり。私たちは日頃から、さまざまな〝消費〟をしながら生活しています。その中で、注目されているのが「エシカル消費」という考え方や行動。耳慣れない言葉ですが、実はすでに実践していたり、気軽に取り組めることも。エシカルな生活を意識し始めたエシ・カル子さん家族の生活を追いながら、未来につながる消費行動について考えてみませんか。

エシカルとは

買い物編

どこで、誰が、どうやって?もう一つの視点で商品を選択

教えてくれた人

京都府消費生活
安全センター
田中桜子さん

私たちはモノを買うとき、価格、品質、安心・安全といったポイントをチェックしながら商品を選んでいます。

「〝エシカル消費〟は、商品選択のもう一つの尺度といわれています」とは、京都府消費生活安全センターの田中桜子さん。

「その商品が、どこで、誰によって、どうやって作られたかを意識し、人や環境、社会との関わりや影響なども考えながら商品を選択することです」

例えば、障がい者施設や被災地で作られた商品を選べば、就労や復興の支援に。地元の農産物を購入すれば、運搬に費やすエネルギーの削減や地域の活性化につながるということです。

「商品の中には、安さを追求していくあまり、生産地の途上国では貧困や児童労働といった社会問題、環境問題などを招いていることも。これらの問題を〝公平な取引〟によって解決することを目的とした『フェアトレード』の取り組みも広がっています」

最近はコンビニエンスストアなどでもフェアトレードや環境保護の認証マークが付いた商品を販売。身近な場所でもエシカルな商品を見つけることができますよ。

エシ・カルコさん家族のエシカルな生活

フェアトレードの服をショッピング
フェアトレード商品を扱う「シサム工房 裏寺通り店」(中京区)にやって来たカル子さん。
「この手織りのショールは、ネパールのフェアトレードNGOで作られています。社会的にも立場が弱かったり、働く機会に恵まれない女性たちが仕事を得たことで、表情まで生き生きと変わっていくんです」。店長の鷲野(わしの)仁美さんは、一つ一つの商品の背景も説明してくれます。
気に入ったアイテムを買うことが世界の誰かを幸せにする手助けになると思うと、ちょっとうれしい気分になるカル子さんでした。

1999年創業の「シサム工房」は5カ国12の非政府組織(NGO)と提携し、フェアトレード商品を開発・販売。京都市の「これからの1000年を紡ぐ企業」にも認定されています

昔ながらの〝振り売り〟で地元の野菜を購入
お出かけの帰り、カル子さんが見かけたのは〝振り売り〟。「山田農園」(北区)の軽トラックの荷台に新鮮な野菜や自家製の漬物が積まれています。規格外の野菜、ダイコンやニンジンの葉っぱも販売されているよう。
「大切に育てた野菜を無駄なく、おいしく食べてもらえると、とてもうれしいですね」(山田智子さん)
カル子さんは赤カブを購入。新鮮でみずみずしそう!

京都に根付いている昔ながらの伝統的な商法である〝振り売り〟。「山田農園」では、以前はリアカーで販売をしていたそう

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