秋といえば、食欲? 読書? それもありますが、今回はスポーツに注目。中でも、一つのスポーツに長く打ち込んでいる人たちを紹介します。その〝長く〟というのが20年以上というのだから、思い入れは相当なはず。始めたきっかけ、長続きする秘訣、気になります!
米澤民恵さん(53歳)
「月曜日の朝、レッスンに来ることで1週間のスイッチが入るんです」と米澤民恵さん。
音楽に合わせて踊る米澤さんは終始とにかく笑顔。レッスン前に話してくれた、「先生が明るくて、面白いんです。ずっと新しいことにチャレンジされている姿勢も憧れです」との言葉が納得できる、楽しそうな様子です。
元来、スポーツ好きで、高校時代はソフトボールの選手だった米澤さん。社会人になってからもテニスを習っていましたが、30歳のころは3人の子育てで手いっぱいに。そんな生活を変えたいと思っていたときに、ママ友の紹介で毎週1回のエアロビクスに通い始めました。
先生の掛け声に合わせてウオーミングアップからフリーステップへ。月に1回新しい振り付けが加わることもあって頭の体操にもなるとのこと。
23年間を振り返り、「こんなに続くとは思っていなかった」と米澤さん。
「旅行や仕事の関係でやむを得ないとき以外は、ほぼ皆勤です。しんどくても自分のペースで踊っていられるのもいいし、来たら元気になれるんですよね」
中垣典史さん(71歳)
中垣典史(のりふみ)さんの以前の趣味は釣り。34歳から42歳までの8年間、熱中していて、有名なクエの釣り師として新聞に取り上げられたこともあるのだそう。
そんな中垣さんがテニスを始めたのは29年前。
「母が亡くなったことがきっかけです。殺生だから良くないかなと思って釣りを控えていたときに、妻がしていたテニスに一緒に行ってみたら見事にはまってしまいました」
このテニスのグループは、もともと団地の住民が中心メンバー。基本的な約束事としては、メンバーが毎月初めにテニスコートの予約をすることだけ。サークル名もない、そんな「気軽さが心地よいのかも」と中垣さんは話します。
一番の目的は健康のためとはいえ、テニスを通じてさまざまな人と出会えるのも魅力。中垣さんは夫婦でよく旅行にも出かけるそうで、そのときもラケットは必需品。海外旅行先でプレーを楽しむことで、外国人の友達もできるそうですよ。
坂本広美さん(53歳)
坂本広美さんがバレーボールを始めたのは小学3年生のとき、学校のスポーツ教室がきっかけでした。それ以来、バレー一筋。中学校ではバレーボール部に入り、仕事場でもサークルに所属。4人の子どもの妊娠・出産などでの約8年のブランクを除き、常にバレーボールが身近にある暮らしを続けてきたと言います。
現在25歳になる長女が小学校に入学した19年前、PTAのチームに所属し、本格的に練習を再開。子どもたちが小学校に在籍している間は、同じくバレー経験のある夫と共にスポーツ教室で指導をしていたこともあるのだそう。
今は9人制と6人制の二つのチームを掛け持ちして、平日の夜を中心に週に2回の練習に励んでいます。
そこまで夢中になれる魅力を尋ねたところ、「試合に勝ったときの気持ち、そのうれしさといったら! 何とも言えないですね」。
今春から次女の真由実さんがチームに加わりました。広美さんがセッターで、真由実さんがアタッカー。「ちょっとアドバイスをしたら、気に障るようで。よくケンカもします」と言いつつうれしそうですよ、広美さん!