「いつも楽しそうで、会うと気分が明るくなる」「頑張っている姿を見ると、私もやる気が出る」。今回は、そんな〝元気をもらえる人〟を読者が推薦してくれました。公園や道など、町で出会える皆さんが登場します。読者がパワーをもらえる、その理由とは?
「とにかく明るいのが取りえ。くよくよ悩むことはあまりないですね」と話す桝本優子さん(54歳)。読者・上野ゆかりさん(57歳)が推薦する〝元気をもらえる人〟です。
桝本さんは中京中学校で働く管理用務員。落ち葉を掃くなど、毎朝1時間半以上かけて学校の外周を清掃しています。近くに住む上野さんは、その最中によく通り掛かるのだとか。
「学校の外側にぐるりと木が植わっているので、毎朝手入れする桝本さんは大変なはず。でも、そんなことを感じさせないくらいの笑顔であいさつしてくれるんです」との上野さんの言葉に、桝本さんは「照れます」と笑います。
「ほら、この笑顔。とてもすてきでしょ。明かりのように、パッと周りを照らしてくれます。落ち込んでいる日も、桝本さんに会えば気持ちが切り替えられます」(上野さん)
桝本さんは、あいさつをしていて顔見知りになった人から、「今日もご苦労さま」「暑いから気をつけて」と声を掛けられることも多いそう。
「黙って掃除をするなんて、私には考えられません(笑)。地域の人と交流できるのはうれしいこと。校内はもちろん、皆さんが通る道も清掃して、気持ちよく歩いてもらえたらと思っています」(桝本さん)
朗らかな雰囲気の平田道和さん(66歳)が勤めているのは、伏見警察署桃山南交番。6年前から、警察官の仕事を補う交番相談員として勤務し、道案内などに対応しています。
「〝町のおまわりさん〟、という感じでとても親しみやすいんです」とは、読者の徳永七生さん(45歳)。徳永さんと平田さんの縁は、出会う前に始まっていたといいます。
「きっかけは交番前の掲示板に張られているポスター。詐欺への注意などを呼び掛けたものですが、味があって心が和む絵なんです。誰が描いているんだろうと気になっていました」と、徳永さんは振り返ります。
ある日、交番前に立って道行く人にあいさつする平田さんを見て、ピンときた徳永さん。「もしかしてポスターを描いているのは…」と話しかけました。
「見てくれている人がいるのだとうれしかったです。ポスターは毎月描き替えます。徳永さんはそのたびに感想を伝えてくださるので、私こそ、頑張ろうと励みになっていますよ」と平田さん。お互いが〝元気をもらえる人〟なのですね。
「人柄がイラストにも表われていると思います。平田さんの明るいあいさつ、ポスターについての話が、いつも楽しい気持ちにさせてくれます」(徳永さん)
以前描かれていた動物の絵がまた見たい!との徳永さんからのリクエストに、「今度登場させます」と平田さんも張り切っていました。