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色を探して、花巡り

紫に黄、白 山の上の特別な風景/左京区・古知谷 阿弥陀寺

クリンソウ

山の石を並べた中庭に咲くクリンソウ。境内に300〜400本、植えられています

そばを流れる川のせせらぎや鳥のさえずりに耳をすませながら、山道を歩くこと約20分。新緑のモミジに包まれた古知谷 阿弥陀寺に到着します。

建物に入り、中庭に目をやると、いくつもの“紫がかったピンク”や“白”“黄”“オレンジ”が。茎の細長い、この花の名前は…?


杉林の中に造られた参道。舗装されているため子どもでも歩きやすそうです


「これはクリンソウです。山の中に群生していたものを、30年ほど前から寺で栽培し始めました」と、同寺の林万里子さん。「虫の交配により、原種の紫色が淡いピンク色に、黄色がオレンジ色にと変化するものもあり、種類が増えていったのだと思います」

クリンソウは、京都府指定の準絶滅危惧種。「湿度や気温などの関係で街中では育ちにくい花なんです。この寺で栽培しなくては」と、林さんは話します。

自然豊かな山の上だからこそ、この景色が見られるんですね。

行き方
京都バス「大原」停から「古知谷」停へ。自由停車地域のため、バスは参道前でも止まります
●左京区大原古知平町83
 TEL:075(744)2048
 午前9時~午後4時
 大人400円、中学生未満無料

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「平成二十九年度
春期京都非公開文化財 特別公開」

「感得阿弥陀如来立像」といった、約450年前の仏像3体などが初めて公開されます

期間
4月28日(金)〜5月7日(日)
料金
大人800円、中学生・高校生400円、中学生未満は保護者1人につき1人まで無料(2人目からは400円)※拝観料は別途不要

石塔や池に花を添えるのは、白、黄、ピンク/木津川市・岩船寺

モクレン・黄ショウブ・シャクナゲ・ミヤコワスレ

岩船寺の境内入り口。目の前にあるのは、“白”や“ピンク”“黄”に囲まれた三重塔です。

そちらへ歩みを進める前に、まずは足元に注目を。小さな“紫”の花、ミヤコワスレが愛らしい姿を見せます。

三重塔へ近づいて行くと、“白”は向かって左手、石塔のそばにあるのが分かります。見上げるほどの高さに咲く、モクレンの花です。

その右隣には、“ピンク”。大きな花びらを持つシャクナゲが、池を囲むように咲き誇っています。池の中へ目を移せば、“黄”が水面に。これは、黄ショウブですね。


木津川も見渡せる、敷地内の「貝吹岩」


「境内は木々に囲まれているので、光の入り方もまばらに。そのためか、同じ花でも場所によって咲く時期がずれたりするんですよ」と、副住職の植村海宥(かいゆう)さんが教えてくれました。

「仏さんと対話する時間を持つきっかけになれば」という思いで花を植え始めた同寺。色彩豊かな“花の寺”なのです。

行き方
JR「京都」駅から、JR「加茂」駅へ。1時間に1本のコミュニティーバスに乗り、「岩船寺」停で下車
●木津川市加茂町岩船上ノ門43
 TEL:0774(76)3390
 午前8時30分~午後5時
 大人400円、中高生300円、小学生200円

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「秘宝・秘仏特別開帳」

弁財天、羅刹(らせつ)天が期間限定で公開されます

期間
5月31日(水)まで
料金
大人400円、中高生300円、小学生200円 ※入山拝観料に含まれます

羅漢の石像と、“白”のコラボレーション/右京区・愛宕念仏寺

シャガ

【左】笑顔の羅漢。参拝者を無数のシャガとともに出迎えてくれます 【右】真っ白な花びらに映える、紫と黄の模様

愛宕(おたぎ)念仏寺の境内に点在するのは“白”。通路脇や斜面に並ぶ羅漢の石像のそばに、シャガの花が咲いています。近づいて見ると“紫”と“黄”の斑点模様があり、“白”を際立たせるアクセントになっているよう。

湿気があり、日の当たらない場所に咲くというシャガ。嵯峨近辺ではよく見かける花ですが、愛らしい石像との組み合わせはここならでは。花や石像がしっとりとぬれる雨の日に訪れると、また違う魅力が感じられそうです。

シャガのほかにもう一つ、住職・西村公栄さんのおすすめが、境内に何本も植えられたモミジの花の“赤”。一つ一つは小さく細い花ですが、遠くから見ると、一つの大きな花のように見えるそうですよ。

行き方
JR「嵯峨嵐山」・阪急「嵐山」駅から「清滝」行きの京都バスに乗り、「愛宕寺前」停で下車
●右京区嵯峨鳥居本深谷町2-5、TEL:075(865)1231
 午前8時~午後5時。大人300円、小・中学生無料

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