9月1日は防災の日。食料の備蓄や避難場所の確認はしていますか。情報の入手法や家族との連絡の取り方についてはどうでしょう。この機会に、情報収集の手段の一つとしてのソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の役割をチェックしておきませんか。Twitter(ツイッター)やFacebook(フェイスブック)、LINE(ライン)などがどのように役立つのかを調べました。
「リビング熊本」編集長・松田恵美子さんに聞きました
4月14日と16日、2度の大きな地震に見舞われ、その後も長く余震が続いた熊本地震。実際に大きな災害に遭遇したとき、SNSはどのように役立ったのでしょうか。「リビング熊本」の編集長・松田恵美子さんに聞きました。
「地震は肩をつかまれて揺さぶられるような激しい揺れでした。自宅が被災した人、安否が分からない人が周囲に何人も…。地震発生直後は電話がつながりませんでしたが、ラインは使えました。送ったメッセージを相手が読めば〝既読〟と表示されるのがラインの大きな特徴。ですので、返信がなくても既読となるだけで『あぁ、無事なんだ』と安心できたんです。電話が使えるようになった後もラインは活躍しました。どんな状況にあるのか分からないのに電話をするのは気がひけましたから、そういう意味でも利用しやすかったですね」
フェイスブックでも無事を確認できたとか。「友人がフェイスブックに情報をアップしていると、こちらから尋ねなくても無事だと分かります」
当初は、このような安否確認が主な利用法だったSNSも、しばらくすると使い方が変わってきたそう。
「みんなで情報交換ができるよう、会社の仲間とラインをやりとりし合うためのグループを作りました。『○○の避難所はまだ入れるよ』『○○に水が売っていた』といった情報も一度アップすれば、グループのみんなに行き渡ります。フェイスブックで助けが必要な場所の情報がアップされて、それを見た近くの人が集まったりしたという話も聞きました」
入手した情報は、周りの人にも伝えていったそう。
「役立つ情報は、SNSをしていない人にも話して共有しました。地震が起こって、ご近所付き合いが深まったような気がします」と松田さん。こうした付き合いを深めておくことも、いざというときの心強さにつながりますね。
読者アンケートでSNSの利用状況を調査。30代~60代は何かしらを利用している人が多いようですが、70代になると利用者は減る傾向が見られました。