食材や生活用品を買ったりと、日々の生活に欠かせないスーパー。さまざまな店がありますが、行きつけになるにはどんな決め手があるのでしょうか。身近なスーパーについて読者から意見を募集。お気に入りの店と、その理由を聞きました。働いている人や商品の、すてきなポイントを教えてもらいましたよ。
昼時になると、地域住民や周辺のオフィスで働く人たちが続々とお弁当売り場に。こちらはJR「京都」駅の北にある「エビスク七条」(下京区)。おかずがぎっしりと詰まったお弁当が、所狭しと並んでいます。
弁当、総菜売り場のテナント「釉山(ゆうざん)」の店長・大里さんに聞くと「丼なども含めると、約40種を並べています」とのこと。
「毎日違うものを選んでいただけたらと、種類を充実させています。ハンバーグ弁当など、ボリュームのあるものが人気。力仕事をする男性にも満足してもらえるようなお弁当を目指しています」
調理は午前8時30分ごろから開始。スタッフたちが手際よくおかずを作り、パックに詰めていきます。
「なるべく安く提供できるようにというのが、店内で手作りする理由の一つです。栄養面にも配慮したお弁当を、これからもお客さまに届けたいと思います」
読者のまる子さんによると、その店員の名前は〝渡辺さん〟。近鉄「伊勢田」駅から徒歩15分、伊勢田小学校の西に位置する「フレンドマート 伊勢田店」(宇治市)を訪ねました。
「2番のレジにいますよ」と店長の前田光規さんに教えてもらい、早速そちらへ。渡辺恵子さんがテキパキと商品の精算を進めていました。
「いらっしゃいませ」のあいさつから始まり、最後は丁寧にお辞儀。スピードが求められる中でも、渡辺さんは笑顔を絶やしません。「この地域は高齢者も多いので、気配りを大切にしています」というように、カゴの持ち運びを手伝う姿も見られました。
これまで20年近く、レジでの接客の仕事を続けてきた渡辺さん。「お客さまとの会話は仕事の楽しみの一つ。『うちではスナップエンドウはマヨネーズではなく、ケチャップで食べるんです』など、家庭の味を話してくれる人もいます」
わずかな時間でも来店者とのやりとりを大切にする姿が、ファンを生み出しているんですね。
「寡黙に見えますが、声を掛けると気さくに答えてくれます」との情報を基に向かったのは、烏丸丸太町の交差点を2筋西に進んだ「フレスコ丸太町店」(中京区)。
「タイは煮付けに、ハモは鍋やフライにと、調理法をアドバイスしています」というのが、鮮魚売り場主任の温井英樹さんです。
以前は料理人だったという温井さん。「天ぷらならこの魚、というように商品選びをお手伝いしたりと、料理人の経験も生かせているかと思います」
さばいてほしいとの要望が多いのは、「バラ売りコーナー」に売られている魚。
「いきのいい魚を用意していますよ。いつも意識しているのが、『来店されたお客さまの満足を得る』という企業理念。自分が来店する立場だったらと考え、お客さまと接するよう心掛けています。魚を買うなら当店という人もいるんです」と笑顔で語ってくれました。