2面では料理店におかずを持ち込み、お弁当箱に詰めてもらいました。店のメニューとはポイントの違う、お弁当ならではのこだわりとは?
8歳と5歳、2人の娘を持つ香取寛さん。長女が幼稚園に通っていたとき、毎日お弁当を作っていました。
「今回のポイントはおかずの配置。ご飯は向かって左に詰めることが多いと思いますが、今回は左右に分けてみました。毎日食べるお弁当には何かしら変化がほしいもの。変わったおかずを入れなくても、少し盛り付けを変えると子どもは喜んでくれると思います」
左側のご飯は少しくぼませ、ひじきの煮物を入れます。「ご飯と一緒だと食べやすくなります。以前、すべてのおかずを白ご飯で隠したお弁当を作ったこともあるんですよ」。ふたを開けたとき、おかずがないのかと驚いてしまいそうですね。「娘もびっくりしたようです。ひじきの煮物も、ゆで卵とソースの容器で隠すように。発見したときの楽しさを感じてもらえたらと思います」
お弁当の定番、タコ形のウインナーはピックを差してかわいらしく。「両端に切れ目をつける、カニさんもよく登場させていました」
大人用は2段弁当に。下の段にはご飯を中心に入れます。「ふりかけが数種類ある場合は詰め終わってから全体の彩りを確認し、味を選ぶようにしています」
隣にはひじきの煮物を配置。市販のカップに入れているのかと思いきや、「ワックスペーパーを箱形に折り、カップ代わりに活用しています」と香取さん。「おかずの量によって大きさを調整できるので便利です。カラフルな色合いの紙を選び、子ども用に使うのもおすすめ」
ウインナーはまとめてカップへ。「こちらは隙間に合わせて形を変えられる、シリコン製のものを使いました。子どもに入れたゆで卵は半分でしたが、大人には1個でもOKだと思います」
「息子は白いご飯はあまりたくさん食べないのですが、おにぎりやのり巻きにするとペロリ。のりが好きみたいです」とは、4歳の息子を持つ後野利恵さん。
「子どもだとサケの骨をうまく取り除けないので、食卓でもほぐして出すようにしています。お弁当ではもうひと工夫。食感が残るように粗くほぐしたら、のり巻きの具にします」。子どもが食べきれるように、ご飯の量は少なめ。サケは半分ほど使いました。
卵焼きの切り方にもポイントが。「斜めに切って2つを隣り合わせに並べれば、簡単にハート形に。開けた瞬間に、パッと華やぎます。プチトマトは入れるだけで彩りがよくなる野菜。実は息子は嫌いなんですが(笑)。いつか克服してくれればと思っています」
ホウレンソウのバター炒めをカップに入れ終えた時点で、少し隙間が目立っていました。「形の決まったのり巻きなどが入っていると、隙間ができてしまいがち。そんなときはレタスなどで埋めてみてください。中身が寄ってしまう、ということも防いでくれます」
つまようじに旗をつけた、後野さん手作りのピックをプチトマトに差して完成です。
大きなサケが印象的な、大人用のお弁当。「切り身を丸ごと入れます。ボリューム感のある、大人ならではの盛り付けです」
ご飯を詰め、次に後野さんが取り出したのはのり。サケをご飯の上に直接載せずに、のりを敷くようです。「子どもと同じく、のりを使います。風味もプラスされますし、サケにご飯がくっつくことなくきれいな状態でいただけるんです」
ご飯とおかずの間はシソで仕切ります。「バランでもいいですが、傷むのを防いでくれるシソを使いました。ホウレンソウのバター炒めはお弁当箱の高さに合わせて盛り付けます。カップでは高さが足りないので、直接詰めました」