幹線道路の下には、別々に埋設されていた電気・ガス、上下水道、電話や光通信などの管やケーブルをまとめて収容するための共同溝と呼ばれる地下トンネルがあります。
京都国道事務所の松下幸男さんに案内してもらい、国道9号線の下に設置工事中の京都西共同溝(JR「丹波口」駅近辺〜桂川街道までの全長約3キロ)を見学しました。
道路下約5〜6メートルのところにライフラインが入る空間がまっすぐ続いています。照明が等間隔に設置されており、地下とはいえ、明るさも十分。換気や万が一のための排水機能も備わっているのだとか。
「共同溝を設けると道路を掘り返さずにライフラインの修繕作業ができるので、交通渋滞の緩和につながります」と松下さん。地下なので、地震の影響を受けにくい点もメリットとのことです。
今年2月、京都駅南口駅前広場に機械式の地下駐輪場がオープンしました。出入庫ブースの所定位置に自転車を持っていくと、センサーが反応し、がっちりとホールドされる前輪。すると、自転車は、あっという間にブースの中へと吸い込まれていきます。入庫・出庫ともに、かかる時間は平均13秒。止めた自転車はいったい地下でどう動いているのでしょう。
普段は入ることができない内部の見学を特別に許可してもらい、いざ地下へ。自転車が収容されているのは、深さ11.65メートル、直径8.15メートルの円筒状の空間。足がすくみそうになりながら、はしごを使って下りると、機械の動きが見て取れます。自転車を出し入れするごとに旋回と昇降、押し出しを繰り返す様子は、近未来のマシンのよう。
「歩道幅を広げるために、地下に止める機械式の駐輪場を採用しました。京都の玄関口ともいえるこの場所が皆さんにとって快適な空間になればうれしいですね」と、京都市自転車政策推進室の小川健一郎さん。
このハイテクな駐輪場は、12月に京都市役所前広場にも完成予定です。