仕事の大変さ、やりがいはやってみないとわからないもの。そこで、子どもたちが職業を体験。〝未知の世界〟に飛び込んでもらいました。夏休みに、子どもと仕事について話してみるのもいいですね。
好きなものに関わる仕事をしたい、そう夢見た人も多いのでは。パティシエに憧れる小学5年生の南琉人(りゅうと)くんもその一人です。
「ケーキ作りが好き。自分が作ったもので、みんなに喜んでもらいたい」という琉人くんと訪れたのは「ソルシエ 西京極店」。店長の川原悠奈さんとスタッフの馬場先真弓さんが出迎えてくれました。エプロンと三角巾を着け、琉人くんはやる気十分。
「まずは簡単な作業から。カットしたチーズタルトに、透明のフィルムを巻きつけます」(川原さん)。「きれいに付けるのって難しい」と言いながらも、次々と巻いていきます。
ここでお客さんが来店。「接客もやってみたい」と言っていた琉人くんの店頭デビューです。
注文を聞き、馬場先さんにアシストしてもらいながら箱詰め。始めは照れていた琉人くんですが、「頑張ってるね」とお客さんに声を掛けてもらい、「ありがとうございました」と笑顔で言えました。
「緊張した~」。調理場に戻り、ほっと一息つく間もなく、クッキー作り、卵割りと作業を続けます。卵を卵白と卵黄に分けるよう頼まれた琉人くんは、「卵は割ったことがあるけど、分けるのは初めて」と少し不安そう。「卵の真ん中を軽く打ちつけて。殻をきれいに半分に割るのがポイント」(川原さん)と教えてもらい、いざ挑戦。
すると、1回目から見事成功。何度か黄身をつぶしてしまいましたが、20個ほどの卵を割り切りました。
「難しかった。肩もガチガチ」と、体をほぐす琉人くんに「ケーキ作りは、意外と単純な作業の繰り返しだよ」と川原さん。
大量の砂糖や粉の計量、粉ふるいを体験し、最後はチーズタルトのクリーム作りです。牛乳、ゼラチン、チーズの塊などを入れた大きなボールを馬場先さんが機械にセット。あっという間に混ざっていく様子に、琉人くんも興味津々です。仕上げは琉人くんが大きな泡立て器で混ぜて完成。できたクリームは、後でタルト台に流すそう。いろいろ体験したけれど、どうでしたか?
「卵白と卵黄に分けるのが大変だった。ショートケーキが一番好きだから、いつか作れるようになりたい」(琉人くん)
「そういう思いは大事にしてね。私もこの店のロールケーキが好きで、それがきっかけで働き始めたの。7年くらいたったらスタッフにならない?」と川原さんからスカウトされていましたよ。
子どもたちはどのような職業に興味があるのでしょうか。自分の好きなことを仕事にしたいと、いろいろな答えが返ってきましたよ。