読者43人にアンケートをとったところ、41人が「する」と回答。この質問というのが、「普段、あなたは間食をしますか」というもの。これだけ多くの人にとって間食が生活の一部になっているなら、間食をより良い時間を過ごすツールとして捉えてみてもいいのでは。そのためにも知っておきたい、間食と上手に付き合うコツを紹介します。
教えてくれたのは
「間食の役割は、大人と子どもでは異なります」と話すのは、京都華頂大学現代家政学部の教授・豊原容子さん。
「必要な栄養は3食で取ることが可能な大人にとって、間食は“楽しみ”や“気分転換”の要素が大きいといえるでしょう」
確かに読者アンケートの「間食をする理由」として多く見られたのは、「気分転換のため」というコメント。「仕事から家事への切り替えスイッチ」(FM・44歳)、「家族全員が甘いものが好きなので、みんなの幸せのため」(IA・47歳)という声も。
ただ、一番多かったのは「空腹・小腹を満たすため」でした。
「人は、食事をして3~4時間たつと消化機能の働きにより、胃の中は空っぽになります。空腹になると集中力がなくなりますから、そのころに間食をすること自体は問題ないんですよ。ですが、午後からは、食べたものが脂肪となってたまりやすいといわれているので注意が必要です」
具体的には何に気を付ければいいのでしょう。
「必要なカロリーは食事で摂取できるので、間食でカロリーオーバーになると当然太ります。そこで、“先取り”という考え方も。夕食に食べるつもりのご飯を、“おにぎり”として間食に食べるなどです。これならトータルのカロリーは同じで、かつ空腹を満たすことができます」
ただし、と豊原さんは続けます。
「最初に話した通り、大人の場合、間食は“楽しみ”。好きなものを食べることがストレス解消につながります。体重が増えず、食生活が崩れないのであれば、あまり考えすぎなくてもいいと思います」といううれしいアドバイスも。好きなものを適量ならOKなんですね。
「いくら好きとはいえ、スナック菓子ばかりを食べるのは考えもの。栄養が偏りますから、同じものを習慣化して食べないほうがいいでしょう」
“ながら食べ”もおすすめしないと豊原さん。
「例えばテレビを見ながらだと、つい食べ過ぎてしまいませんか。“食べることを楽しむ”んですから、食べることに集中して(笑)、リフレッシュしてくださいね」
では、子どもの場合は? もうすぐ夏休みに入るため、生活リズムが崩れたり、家でついついおやつに手が伸びるということもありそうですが。
「子どもは1度にたくさん食べられませんから、おやつは栄養補給として考えます。ですから、3食で足りない栄養素は何かを考える必要がありますね。野菜が不足しているようなら野菜スティックをおやつに出してもいいでしょう。それから水分補給もしっかりと。ヨーグルトやゼリーなら、おやつにも水分の補給にもなりますね。こういったことを親子で考えることや、一緒に作ったり、準備することも食育につながります。夏休みを利用して、そんな機会をぜひ設けてみてください」