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夫と妻、家へのこだわりポイントは?

家を買う・建てる、リフォームをする、そんなときにまず思うのは、家族が快適に暮らせる家にということでは? とはいえ、そこには好みや考え方の違いも…。今回は3組の夫婦の家づくり体験を取材。各家庭で住まいに対する考え方をどのように反映させたのか教えてもらいました。

それぞれの視点で、子育てや生活のしやすさを考慮

「最初にこの家を見に来たとき、リビングを脩太がぐるぐる走り回って。思いっきり走れることがうれしそうでした」(雄太さん)

2階にある約18畳のLDKで元気に駆け回る3歳の脩太君を、キッチンから見守る山本梓さん。昨年2月、夫の雄太さんと3人で、京都市内の住宅密集エリアに3階建ての家を購入しました。梓さんによると、家を持つにあたって重視したのがキッチン、ダイニング、リビングがひと続きになった間取りだそう。

「ここに来る前の家はキッチンが独立した造りで、台所仕事をしていると子どもが遊んでいる姿が見えませんでした。様子を見に行くのに作業を中断しなければならなくて…。それでキッチンから部屋全体が見渡せる家を探しました」

梓さんの要望はもう1つ。2階にリビング、1階に寝室があるという部屋の配置です。

「1階に洋服などを置いている寝室があれば、家に帰ってすぐに荷物を片づけて、部屋着に着替えられます。それからリビングでゆっくりくつろげて便利なんです」。合理的な動線ですね。

雄太さんがチェックしたのは日当たり。

「明るい子ども部屋をと思っていたので、住宅密集地であっても十分な日差しが入るかは重要でした」。3階にある2部屋は、窓が2つずつあるため、この条件をクリア! 脩太君のおもちゃいっぱいの遊び部屋として1部屋を活用中です。

布団や洗濯物を干すスペースも欲しいと考えていたところ、2・3階ともにベランダがあり、こちらも問題なし。「西向きなので夕方まで日差しが入ります」と雄太さんも満足そうです。

窓から日差しが入る3階の一部屋は、脩太君のプレイルームに

1階廊下の奥が寝室、階段を上がるとリビングに。「寝室とフロアが違うので、夜遅くにテレビを見ても気を使わなくていいのがメリット」と雄太さん

色、設備、空間など、2人のアイデアが随所に

カウンターの左端に注目を。コンロ前の仕切り板が透明なので見た目もすっきり、家族のやりとりもスムーズに

3年前、注文住宅で家を新築した藤原啓一郎さん・純子さんは、8歳の悠太郎君と3人暮らし。

記者が藤原邸で最初に注目したのが、カラフルな色使い。リビングの壁はモスグリーン、和室の床の間の壁は黄色。これらは「無機質にならないように」と純子さんがセレクト。啓一郎さんとも相談しながら決めたのだそう。

このほかにも純子さんのこだわりが随所に。コンロ前のカウンターキッチン部分には透明のガラス板を設置。カウンターが汚れないようにしながらも視界を遮らず、家族の姿が見られるようにとのアイデアです。

日当たりと風の通り方もポイントに。

「窓を開ければ空気がさっと入れ替わる家にと、廊下をできるだけ作らずに部屋を広くしました」と純子さん。

さらに2階の寝室には洗濯物対策の秘密兵器が! 対面の壁から壁へ細いワイヤを張ることができるのです。洗濯物が乾きにくい時期にはこれが大活躍するそう。

一方、「小さくてもいいので」と啓一郎さんが新居に求めたのは〝自分の場所〟。2・5畳ほどのスペースの書斎です。「今はあまり使っていませんが、仕事を持って帰ってきたときなどに使う予定」とのこと。

また、2人がそれぞれに希望を出しあったのが浴室。「子どもと一緒に入るときに洗い場も広いほうがいい」とは啓一郎さん。設置場所を2階にして大きな窓を設け、「元気がでるように」と明るいブルーの浴槽を選んだのは純子さん。夫婦のアイデアがミックスして、お互いにとって居心地のよい空間になっているようです。

室内干し用のワイヤは計2本。壁に設置した〝箱〟のつまみを引っ張るとワイヤを伸ばせます

書斎は1階の玄関と和室の間に。テーブルは造り付け

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