どうして早いの、大人時間

私たち、新しいことを始めて充実しています

「時間の流れをポジティブに感じるために、新鮮な体験を」といっても、何をしたらいいのか悩んでしまいますよね。 そこで、趣味や勉強、ボランティア活動など、新しいことにチャレンジしている読者の体験談を紹介します。仕事をしている人、子育て中の人など状況はそれぞれ。参考にしてみて。

撮影のために、ポーズを!とお願いしたところ、びしっとキメてくれた大槻さん。「今は、こんなふうに“動”の習い事なので、次は、デッサンなど“静”の習い事をしたいんです」。次の〝新しいこと〟も考えているんですね

「目標に向かって頑張れる、 これが幸せ」

大槻美紀子さん 

「結婚して23年、子どもたちの手も離れ、ふと『自分の時間がある! 楽しめることを探そう』って思ったんです」。そう話すのは、今年からヒップホップを始めた大槻美紀子さん。習ってみると、「体に柔軟性が出てきましたし、サイズダウンも(笑)」。変化は気持ちにも表れました。

「教室に行けると思うだけでハッピー。今、発表会のために練習しているんですが、目標に向かって、みんなで努力するということが学生時代みたいで…。緊張感さえ楽しいですね」

そんな大槻さんですが、新しいことを始めるのはとても勇気が必要だったと言います。「でも自分の人生、まだ先があると思って一歩踏み出しました。この年齢になって前向きな気持ちになれて幸せです」

自身で作った作品を手にした大江さん。「教室では毎回1つの作品を仕上げるので、達成感が得られます。同じ題材で作っても、受講生一人一人違うものができ上がるのも魅力ですね」

「集中して和紙に向き合うひとときが楽しみ」

大江湖(いずみ)さん 

大江湖さん(52歳)は、京都検定に漢字検定、写真撮影と、いろいろなことに興味を持ち、コツコツと努力を重ねていく性格。仕事をしながら、ウイークデーは朝5時30分に起きて、家事や勉強をしているとか。「朝早くから活動すると一日が長いですよ。お昼ごろには眠くなりますけどね」

そんな大江さんが、昨年11月から始めた趣味がちぎり絵です。「月に2回、教室に通っています。ひたすら和紙をちぎって、自分の世界に入ることができて楽しい。時間が止まったみたいにじっと集中できるんです」。日常から離れて、夢中になれることがよい刺激になっているよう。

「いつか自分でとった写真を原画に、ちぎり絵を作れたら」と、将来は趣味のコラボレーションも!

午前中に夕食の支度まですませて、ボランティアの活動をしたり、午後は子どもと一緒に過ごす時間にしたりと、計画的に時間をやりくりしている岩本さん。「人生は短いし、今を大切にしたいと思います。失敗してもいいから、いろいろなことにチャレンジしたい」

「日々を輝かせるのは、チャレンジする気持ち」

岩本弥栄子さん 

幼稚園に通う子どもを持ち、ここ6~7年は専業主婦をしていた岩本弥栄子さん(48歳)。昨年10月から「サポートセンターきんと雲(うん)」というグループの活動に参加しています。「高齢や病気のため、家事や外出が難しい方たちのお手伝いをする有償ボランティアです。空いた時間に無理なくできるかもしれないと思い、挑戦しました」

今では月に数回、地域の利用者宅を訪れているそう。「困っている人をサポートすることは自分の喜びにもなるし、いろいろな人に出会えることもうれしい。子どもの幼稚園の行事もあり、忙しい毎日ですが、何かやらなくっちゃもったいない!」と、前向きです。

これまでの人生を振り返り、小島さんが選んだ学問は“仏教”。「年齢を重ねるにつれて、自分の生や死に対する関心がわいてきたんです。若い時なら違う学問にしていたかもしれません。卒業後ももっと仏教を学びたいと思います」

「学べることと出会いに感謝。自分の時間を満喫しています」

小島政子さん 

「孫くらい年の離れた学生さんに囲まれています」と笑う小島政子さん(67歳)は、京都西山短期大学仏教学科の2回生。「結婚前に大学を中退したことが、ずっと気がかりだったんです。『このままでいいのかな?自分の人生を取り戻したい』という気持ちが徐々に大きくなって」。65歳で仕事を終え、子どもたちが社会人になった今ならと、昨年、同大学に社会人入学を果たしました。

仕事と育児に追われていた日々が、念願の大学生になってからは、家事と勉強を両立する生活に。「パソコンを使って提出物を作ったり、予習をしたり大変です。でも先生や学生たちに支えられて未知の世界を学ぶことが今は一番楽しい。自分の時間を満喫できて、頑張ってきてよかったと思います」

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