リビング読者の快適生活実現ストーリー

共に心地よく暮らすための介護リフォーム

(上)車椅子がすっぽりと入る広さに。工事を請け負ったのは、ご近所つながりの工務店。「信頼して任せることができました」
(下)趣味の洋裁は、教室を持つほどの腕前。「好きな仕事があるから、介護もがんばれます」

「肺炎が原因で、車椅子生活となった父を自宅で介護する」

北区のみいぬさんは、この決意にあたり、自宅のリフォームに取りかかりました。

みいぬさんの家は旧家で間口が狭く、車椅子での動線がとりにくい構造でした。特に男女別に仕切られた昔ながらのトイレは、大人1人がギリギリ入れるほどのスペースであったため、それぞれの個室の壁を取り払い、広々とした空間を確保しました。トイレの扉は、車椅子が出入りしやすいよう、アコーディオンカーテンに。「ストレスなく出入りができます」と、みいぬさん。

また、このトイレリフォームは、介助する側の負担を減らしただけでなく、介護される側の気持ちに寄り添ったものでもありました。

「父の意思が感じられる間は、自分のタイミングでトイレに行かせてあげたい」お父さんは足こそ不自由ですが、トイレの感覚はしっかりとあるのだとか。

「初めて車椅子でトイレに行けた日には思わず記念撮影をしました!」

リフォームによって、家族の目標を達成することができたといいます。

現在は、外構と門扉を取り払い、玄関から道路までをフラットにするための工事が進行中です。

「『ごめんね』じゃなくて、『ありがとう』」が、みいぬさん家族の〝介護のルール〟。介護する人、される人、どちらも気持ちよく暮らせる家―。自宅介護を考えるとき、参考にしたいですね。

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