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おいしさアップの盛り付けテクニック

味はいいけれど見た目はイマイチ…では、せっかくおいしく作った料理がもったいないですよね。反対に、同じおかずも盛り付けがステキなら、グッとおしゃれなごちそうに見えるかも!? そこで、カフェ「HACOBU KITCHEN.」のオーナーシェフでフードコーディネーターの中山咲子さんに盛り付けのコツを教えてもらいました。記者が盛り付けた〝ありがち例〟と見比べると、その差は歴然です!

教えてくれたのは
「HACOBU KITCHEN.」オーナーシェフでフードコーディネーターの中山咲子さん。「食べる人のことを思いながら、見た目のきれいさと食べやすさを考えて盛り付けてみましょう。そうすれば、きっとおいしく食べてもらえますよ」

サラダ

ありがち盛り付け例
具材は中山さんのサラダとほぼ同じなのに、フレッシュさが伝わってきません。
葉もの野菜が少なすぎるうえ、ペタッとしているため、なんだか貧相な印象です

葉の間に隙間を作り、ふんわりと整えます

プロセス1:葉もの野菜はふわっと、たっぷり

最初にレタスなどの葉もの野菜をお皿にたっぷりと入れて、手や箸を使って、少量ずつ野菜を持ち上げる動作を繰り返します。
「葉同士がくっつかないように、ふんわりと重ねてください」と中山さん。こうして持ち上げていくと、葉もの野菜がこんもり山形に盛り付けられました。

プロセス2:見栄えを良くする三角形テクニック

続いて、葉もの野菜の上に具材を置いていきます。この日用意したのは、キュウリとゆで卵のスライス。
中山さんによると、ここで意識するのは〝三角形〟なのだとか。中山さんの盛り付けでは、ゆで卵とキュウリ、それぞれの位置を線で結ぶと、確かに三角形になっています。こうすると見た目のバランスが取れてきれいな盛り付けに。

一部分だけが沈んで
しまわないよう注意
「キュウリやゆで卵を置くと、下のレタスが沈んでしまいます。一部分だけ極端にへこまないように、気を付けて」と注意点も。せっかくふんわり盛り付けた葉もの野菜。もし、重みで沈んでしまう場合は、レタスの量を増やすなど工夫を。
お皿の縁から料理までの
距離は一定に
お皿とのバランスを考えるのも大切。このサラダの場合、葉もの野菜がお皿の中で偏った位置にならないようにすると見た目が良くなるそう。「お皿の縁から料理までの距離が、どこも同じくらいになるように。このことは、サラダ以外でも、全ての盛り付けに共通しています」と中山さん。このお皿は楕円(だえん)なので、左右と上下のスペースをそろえて盛り付けました

ゆで卵を三角形に、キュウリを
逆三角形の頂点の位置に

プロセス3:〝天盛り〟でアクセント

おいしそうなサラダにするためには、もう少し色味を足したいところ。パプリカの黄色、トマトやエビの赤をプラスすると…。
「今回は、トマトやエビは主役ではないので、添える感じで」と、サラダの右端にトマトを、エビはほかの具材をじゃましないよう、やや外側に置いた中山さん。
さらに教えてくれたのが〝天盛り〟というテクニック。「細切りのものを料理の中央にこんもり置くのが〝天盛り〟。盛り付けにアクセントができますよ」と中山さん。パプリカのスライスをこの位置に。さらにカイワレも追加して完成! ぐっとオシャレになりました。

パスタ

ありがち盛り付け例
お皿いっぱいに麺を広げて、ソースを中央に。
見た目に立体感がなく、食欲をそそるとは言えません

トングの位置は動かさず、お皿だけを動かしながら盛り付けます

プロセス1:麺は2~3回に分けてクルクルと

パスタの盛り付けのコツは、一度にたくさんの麺を盛り付けないこと。
「2~3回で一人分を盛り付けるイメージで。麺を少量取り、お皿の中央に円を描くように盛り付けます」
麺を持ったトング(箸でもOK)は少しひねり、もう一方の手でトングと反対方向にお皿をゆっくり回しながら徐々に麺を置くと、うまくできるそう。こうして盛り付けた麺の上に、同様の手順で2回、3回と重ねると、麺がきれいな山形になります。

プロセス2:ソースは“山形”のトップに

「ソースは山形に盛り付けた麺のトップにかけて。具のないシンプルなソースの場合は、パセリを飾ってアクセントをつけると目をひきますね」(中山さん)
もし、ソースや具材と麺をあらかじめ絡めたパスタを盛り付ける場合は?
「麺は同じ方法で山形に盛り付けますが、具材を盛り付け用に少量取り分けておいて、後からバランスをみながら飾ると良いですよ」とのこと。

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