もしかして食塩取り過ぎ…? わが家でも“かるしお”料理

わが家でも“かるしお”料理

「なんだか物足りない!」を回避 おいしいかるしおレシピ

塩を気にし過ぎるあまり、なんだか物足りない味に…。ついつい食べるときに調味料を追加したりして、思ったより塩を摂取してしまう、なんてことにもなりかねません。そこで料理のプロに、肉、魚、そして汁物の〝かるしおレシピ〟を教えてもらいました。
※材料はすべて4人分、写真は1人分。下ゆでに塩を使わない場合の食塩相当量を表しています

教えてくれた人
京都府立医科大学附属病院内にある「京都ホテルオークラ」のレストラン「オリゾンテ」のシェフ、柴田貴大さん。同店では、京都府立医科大学糖尿病医療チームが監修した「ヘルシープレート」を提供しているほか、希望すれば減塩・低カロリーの料理にも対応しています
豚バラ肉をアレンジ

「豚肉と大根のさっぱり角煮」は、ショウガを入れただしから煮詰めることで、多くの塩で味付けせずに下味がしっかりと付いて深い味わいに。
「豚バラ肉のソテー」は、肉の焼けた香ばしい香りと食べるラー油の風味が食欲をそそります!「豚バラ肉は、肉そのものに甘味があるので、味付けが薄くても食べやすい素材です」(柴田さん)。

豚バラ肉のソテー 食べるラー油 食塩相当量1人あたり0.57g

材料
豚バラ肉(ブロック)400g豆モヤシ200g(1袋)九条ネギ1束エノキ1袋食べるラー油40gごま油5㏄塩1gこしょう少々
作り方
  • 豆モヤシを水で洗いザルで水切りをしておく
  • 九条ネギはさっと湯がき、5cmの長さに切る
  • エノキは軸の部分をカットし、湯がいて4等分にしておく
  • 豚バラ肉を1.5cm幅にカットして、さらに食べやすい大きさにして、塩・こしょうをする
  • ごま油をいれたフライパンに④を入れ、中火で2分ほど焼き色がつくまでソテーする
  • 豚バラ肉をひっくり返し、弱火にして③のエノキと①の豆モヤシを加える。豚肉に火が通るまで一緒に炒める
  • 皿に⑥を盛り付け、最後に食べるラー油をかける
  • 食べるラー油の代わりに、⑦におろしにんにく小さじ1とラー油2〜3滴を加えても

豚肉と大根のさっぱり角煮 食塩相当量1人あたり0.8g

材料
豚バラ肉(ブロック)300g大根200g(1/4本)ネギ適量[A]〈だし500㏄、酒150㏄、塩2.5g、砂糖5g、ショウガ1片〉
作り方
  • 豚バラ肉はひと口大にカットする。鍋で水から豚 バラ肉を下ゆでし、沸騰したら取り出す
  • 大根はやや厚めのいちょう切りにする
  • 鍋に[A]、①、②を入れ、強火で沸騰させる
  • 沸騰したら中火にし、あくを取りながら、20~30分煮詰める
  • 汁が1/4程度になったら器に盛り付け、小口切りにしたネギを散らす
サワラをアレンジ

酸味のあるバルサミコソースで味わう「鰆のポワレ春野菜添え」のように、味が淡白な魚は、酸味や香りの強い食材と合わせれば、塩での下味を最小限にしても味がぼやけない、と柴田さん。「ほかにも、トマトと一緒に煮込み料理にしても食塩控えめになりますよ」
「鰆の蕪蒸し」も、カブラやだしと一緒に魚を食べることで、いろいろな風味が楽しめて、かるしおながら味わい豊かに。

鰆のポワレ春野菜添え バルサミコソース 食塩相当量1人あたり0.44g

材料
サワラの切り身4切れ (1切れ100g程度のもの)アスパラ(Lサイズ)8本プチトマト赤・黄各4個新玉ネギ1個塩1.2gこしょう少々薄力粉少々オリーブオイル30㏄バルサミコソース160㏄
作り方
  • アスパラは皮を薄くむき下方の固い部分を取り除いてゆでる
  • プチトマトは縦半分に切り、新玉ネギはスライスしておく
  • 塩・こしょうをしたサワラの切り身に、薄力粉を軽くまぶす
  • オリーブオイル(分量外)をフライパンにひき、中火で皮側から3分、ひっくり返して弱火で3分ほど焼く。表面がカリッとしてきたらフタをして1分ほど蒸し焼きにする
  • オリーブオイルと②の新玉ネギを鍋に入れ、弱火で炒める。バルサミコソースを加え、半量になるまで煮詰める
  • ⑤の新玉ネギと①、②のプチトマト、④を皿に盛り付けて、仕上げで全体に⑤のバルサミコソースをかける

鰆の蕪蒸し 食塩相当量1人あたり0.46g

材料
サワラの切り身4切れ(1切れ70〜80gのもの)カブラ400g(約1/2個)シイ タケ4個ギンナン12個ユリネ40g(約1/2個)塩0.5gだし180cc卵白1個分薄口しょうゆ5ccくず粉8g ※かたくり粉でも可ワサビ少々
作り方
  • シイタケはひと口サイズにカットして下ゆでする。ユリネとギンナンも下ゆでする。飾り用を少量取り分けておく
  • カブラをすりおろして、卵白と混ぜ合わせる。
  • 器にサワラの切り身1切れと①の1/4を入れて、さらに、②の1/4を切り身などにかぶせるように入れる。その上に飾り用に取り分けた具材を飾る。これを4つ作る
  • だしを強火で沸かし、塩と薄口しょうゆを入れる。火を止めて、同量の水(分量外)で溶いたくず粉を入れる。再び中火で加熱し、かきまぜながらとろみをつける
  • ③を蒸し器で約10分蒸し、④をかけてワサビをのせる

汁物

汁物は塩が多そうなイメージですが、具を多めにするのがコツ。「スープに野菜の甘味が出てくるので、おいしくいただけます」と柴田さん。さらに具が多いと、器に盛り付けた際に汁の量を減らせるのも、減塩ポイントだそう。

材料
ニンジン50g(1/6本)シイタケ4個大根50g(約4cm)こんにゃく1/4丁ゴボウ30g(細いもので1/2本)里イモ4個豆腐1丁ごま油少々だし600㏄塩1g薄口しょうゆ小さじ1三つ葉適量
作り方
  • ニンジンはいちょう切り、シイタケはスライス、大根とこんにゃくは短冊切り、ゴボウはささがき、里イモは3等分する。豆腐は水気をきっておく
  • こんにゃく、ゴボウ、里イモはそれぞれ下ゆでする。
  • 鍋にごま油を入れ、①、②の食材を入れて炒める。豆腐は炒めながら形を崩す
  • ③にだし、塩、薄口しょうゆを入れて、具材が軟らかくなるまで中火で煮込む。器に盛り付け、三つ葉を散らす
材料
[A]〈玉ネギ150g(3/4個)、ニンジン100g(1/3本)、大根100g(1/8本)、エリンギ100g(1パック)、シメジ50g(1/2パック)〉九条ネギ10g(1本程度)ニンニク1片チキンコンソメ(顆粒)5g水450ccエクストラバージン オリーブオイル30cc
作り方
  • [A]は1㎝幅の正方形に、九条ネギは1cm幅にカット
  • 鍋にエクストラバージンオリーブオイルとニンニクを入れて加熱し、香りが出たらニンニクを取り出す
  • 弱火で玉ネギ、ニンジン、エリンギ、シメジの順に入れて炒める。しんなりしてきたら大根と水を入れ、強火に。沸いたら弱火にして約10分煮込む
  • ③にチキンコンソメと①の九条ネギを入れ、さらに2分ほど煮込む

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