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なぜだか分からないけどしていませんか? 料理の「あ、そうだったのか!」

なぜだか分からないけどしていませんか?
料理の「あ、そうだったのか!」

水にさらして、冷やしてから切って…と、理由は分からないけれど、いつもしている料理のひと手間、ありませんか? 「昔からそうしているから」「親からそう言われて」というだけでしている人も多いのでは。読者アンケートからも、たくさん出てきました。いくつかピックアップして、料理に携わる2人のプロに、その“意味”を教えてもらいました。

カキは牛乳か大根おろしで洗う
(Y・H/43歳)

「大根おろしで洗うとカキの細かい部分にまでおろしが入るため、汚れが取れやすくなります」とは、笹井さん、沖さんも同意見です。ただ、「牛乳は汚れではなく臭みを取るために使用してくださいね」とか。
牛乳か大根おろしで洗ったあとに大切なのは、「流水で洗うこと。食中毒などの予防にも必ず行って」と笹井さん。
なぜ大根を使うのかははっきりと分かりませんが、「カキと大根の旬が近く、旬のために安価で手に入りやすい大根を選ぶ人がいたからでは」(沖さん)。

玉ネギは冷たくしてから切る (MHB48/43歳)

玉ネギを切るときに目が痛くなるのは、カットしたとき、目に入ると痛くなる「硫化アリル」という成分が出るために起きるのだそう。
「温かいより冷たくした方が成分が出にくい」(沖さん)ということですが、より防ぐには「できるだけ成分を出させないために、繊維を壊さないように切ることが大切なんです。包丁を切りやすくしてカットすると繊維が壊れにくくなるため、目が痛くなりにくいですよ」と笹井さん。

アサリの砂出しは塩水で、包丁の刃先を下につけておく
(さとゆうママ/40歳)

「アサリに海の中にいると錯覚させることで、水を吸ったり吐いたりし、砂が吐き出しやすくなります」と笹井さん。
さらに、「海水は塩分3%なので、水1リットルに対し塩30gを入れるといいでしょう。冷蔵庫では水の温度が海水に比べて低く活動が鈍くなるので、25℃以下の冷暗所に入れて」とのこと。
「鉄さびがあると砂をより吐き出しやすい」(沖さん)とのことから、使用するなら鉄の包丁を。鉄の成分がないステンレスなどは効果が見られないそうです。

教えてくれた人

ラ・キャリエール
クッキングスクール
シェフインストラクター
笹井昭彦さん

西洋料理調理師としてホテルなど約30年間の実績を持つ。同校では初心者からプロまでの指導を行っています

ぎょうざの舗 食KU-
沖義二さん

中国、タイなどの海外で日本向けの食材を卸すメーカーに、工場長として18年間勤務。現在は「食KU-」で中華料理のシェフ

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