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薬味だけじゃない!おいしいレシピ ミョウガと青ジソ

ミョウガ、青ジソ。みなさんは、どのように料理していますか? あしらい? 薬味? せっかくの旬の食材を、ちょっとしか食べないなんてもったいない!プロの料理人に、ミョウガと青ジソをたっぷり使ったレシピを考案してもらいました。夏の食卓がさわやかになりそうです。

日本人は、昔から大好きな食材だった!?

浮村さん

浮村さんは、野菜ソムリエの有資格者により結成された団体「日本野菜ソムリエ協会公認野菜ソムリエコミュニティ京都」で幹事を務めています

「ミョウガと青ジソは、香味野菜としておなじみですが、それぞれに持ち味があります」と話すのは、ジュニア野菜ソムリエの浮村知子さん。

まずミョウガ。「市販されているミョウガは、実ではなく開花する前のつぼみです。中国原産ですが、現在は日本だけで栽培。3世紀末に書かれた魏志倭人伝にその名が見られるくらい、歴史の古いものです」

次に青ジソ。「青ジソは、大葉とも呼ばれています。シソ=葉と思っている人が多いと思いますが、芽・花・実も食材として活用。日本古来の香味野菜で、平安時代以前から栽培されていました」

香りが食欲増進に一役かっています

ミョウガは、さわやかな香りとシャキシャキとした食感が魅力。「アルファピネンという香りの成分が含まれていて、食欲増進、消化促進、熱さましの効果などが期待されます」

青ジソは、独特の風味と鮮やかな色合いを生かし、料理のあしらいとして登場することが多いですよね。
「ビタミンやミネラルを多く含み、特にカロテンの含有量が高いのが特徴です。香りの成分ペリルアルデヒドには、殺菌作用、防腐作用、食欲増進効果、抗酸化作用があります。生の葉を刻むことで、香りの成分が増え、効果が上がります。野菜としても非常に優秀なので、残さずに食べてほしい(笑)」

料理愛好家でもある浮村さんいわく、「ミョウガも青ジソも、香りを生かすとなると生食が一番なのですが、おだしでミョウガを炊いたり、青ジソでお肉やお魚を巻いて焼いたりと、いろいろな料理が楽しめる野菜です」。


ミョウガとハモのタブレ(クスクスのサラダ)

材料(4人分)
ミョウガ…4個 完熟トマト…4個
クスクス(細かい粟粒状のパスタ)…80g
ハモ…20g(落としなら2切れぐらい)
カレー粉…少々 エキストラ・バージン・オリーブオイル…適量

A エキストラ・バージン・オリーブオイル…大さじ1強、塩…少々、酢…少々
B 塩…適量、レモン汁…適量

シャキシャキ、しっとり、ホロホロなど、それぞれ食感の違う食材が織りなすハーモニーが楽しいサラダです。

作り方
  • 完熟トマトは湯むきして、ふたになる上部1/5分を水平にカット。4/5分は器になるので、中の種をスプーンで取り出し、冷蔵庫で冷やしておく
  • ①の種はざるでこして、Aで好みの味に調え、ソースを作る
  • クスクスは、ボウルに入れて同量の熱湯をそそぎ入れ、ラップをかけて蒸らす。蒸し時間は商品パッケージの表示を参考に。軟らかくなったら、カレー粉を混ぜ、冷蔵庫で冷やす
  • ハモは湯引きにして、2cm幅に切り、横に薄く輪切りにしたミョウガ、②③を加え、Bで好みの味に調える
  • 冷やしておいたトマトの内側に、ごく軽めに塩(分量外)をふり、④を盛り付け、仕上げにエキストラ・バージン・オリーブオイルを回しかける

種の量が多く②のソースが残ったら、写真のようにトマトの器の周りにかけてもOK

青ジソの冷たいスープ

1人前で約10枚もの青ジソを使用。味が濃いと思われるかもしれませんが、意外なほどすっきり、さわやかな軽い味わいです。

材料(5人分)
冷やご飯…50g
タマネギ…半個
ブイヨン(チキン系)…500cc
青ジソ(スープ用)…約50枚
青ジソ(飾り用)…5枚
ナスビ…5本 ニンニク…一片
オリーブオイル…適量
塩…適量
作り方
  • 冷やご飯と粗みじん切りにしたタマネギをブイヨンで軟らかく煮てから、ミキサーにかけ、そのまま室温で冷ましておく
  • スープ用の青ジソは、3秒ほど塩ゆでしたあと氷水に入れ、粗熱をとる
  • ①のミキサー内に②を加えて撹拌(かくはん)し、ざるでこして、冷蔵庫でよく冷やしておく
  • ヘタを切り落としたナスビは、数カ所切り込みを入れて、ニンニクと一緒にオリーブオイルで炒める。ニンニクがきつね色になったら火を止めて、粗熱をとる
  • ④をミキサーにかけてペースト状にし、塩とオリーブオイルで味を調え、よく冷やす
  • ⑤の1/5量をスープ皿の中央に盛り付け、③のスープをその周りに流し入れ、オリーブオイルで軽く素揚げした青ジソを飾る。仕上げに、オリーブオイルを垂らす
森永さん
La famille Morinaga
店主・森永正宏さん
「店の料理はフレンチですが、青ジソはバジルを使うような感覚で、ミョウガはクセの強い食材と合わせて活用しています」

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