京都市では、家庭から出る生ごみの38%が“食べ残し”なのだそう。しかも、その半分以上は、手つかず食品! この状況、実は全国的にも同じような傾向(※)が見られるようです。
※平成21年農林水産省調べより
家庭から出る生ごみを詳しく調べると、野菜の皮や魚の骨など「調理くず」が47・6%、「食べ残し」は37・9%を占めています。しかも、「手をつけていない食料品」は生ごみの22・2%。つまり、食べ残しの半分以上は、未開封のまま手もつけずに捨てられている食料品なのです。
これは、京都市が平成19年度に行った家庭ごみ調査の結果。「京都市ではごみ減量対策の一環として、ごみとしてどのようなものが捨てられているのか、ごみの内容を約300項目に分ける調査を、昭和56年から毎年行っています。生ごみの詳しい調査は、5年ごとに行っています」(京都市環境政策局循環企画課・三浦貴弘さん)
しかし、ごみの内訳を調べるって大変では?
「燃やすごみの収集場所でアンケートを行い、ごみを出した人の了解のもと、ごみ袋を独自に回収し、中身を出してチェックしました。右上の写真は、その中身!です。
ここまで細かく調査している自治体は全国でも珍しく、「京都市の場合、平成18年にごみ袋の有料制導入、翌19年にプラスチック容器包装の分別収集を開始しました。そのかいあって、家庭から出るごみの量は大きく減りましたが、平成23年度は少し増加に転じています」(三浦さん)。生ごみの中には、捨てるにはもったいないものが多く混じっています。「これからのごみ減量は、生ごみをいかに減らすかにかかっています」
また、廃棄される食べ残し・手つかず食品の購入費とごみ処理費をあわせると、1世帯(4人家族)あたり、年間6万5000円にのぼるといわれています。
台所ゴミの中身
平成19年度京都市調べ。
家庭から出るごみのうち台所ごみの内訳をみると─。一番多いのが、手をつけていない食料品。次いで、野菜や果物のくず、食べ残しの野菜類です。あなたも心当たりはありませんか?
家庭ゴミの中身(湿重量比)
平成23年度京都市調べ。
家庭ごみで台所ごみの占める内訳はこんなにも!