ホーム > > インタビュー

インタビュー

銭湯「桂湯」 店主 村谷純一さん・聡子さん

聡子さんは番台で“女将(おかみ)さん”、純一さんはボイラー室で湯・水の調整を担当。
「湯上がりのお客さんの気持ちよさそうな顔を見られるのがうれしい」と言う聡子さんに
「私にはそれがうらやましい」と純一さん。

「アイ・ラブ・銭湯」の火を消さないために

利用者の減少や後継者不足で銭湯の数が減りつつあるといわれています。そんな現状に一石を投じたいと、京都市西京区で銭湯を経営する夫婦が奮闘中です。



村谷純一さんは、京都府公衆浴場業生活衛生同業組合の右京・西京支部長を務めています。

「もとは右京、西京それぞれに支部がありましたが、かつては7軒あった西京区の銭湯は、いまや2軒となり、12年前に合併したんです」

このように、地域から姿を消しつつある銭湯。しかし一方で、この場所を必要とする人がいることを、日々番台に立つ妻の聡子さんは実感しています。

「一人暮らしの高齢者の方は、毎日決まった時間に来られます。自宅のお風呂を沸かして入り、後で掃除をするのは大変なんでしょうね。それに『ここで今日初めて人としゃべった』と言われる方も。出会い、交流の場でもあるんです」

すると純一さんも「去年の6月に洛西で水道管とガス管の事故があって、自宅の風呂が使えなくなり、多くの人が来ました。銭湯の大切さは確かにある。だから、その火を消したくないんです」。

検定で盛り上がれ!

そんな2人がこのほど考案したのが「京都のお風呂屋さん検定」。京都の銭湯にまつわる13問のクイズを8月8日(水)までの期間、桂湯で配布し、全問正解者には入浴券が進呈されます。

「お客さんから『京都にお風呂屋さんは何軒あるの?』と聞かれることがあって、じゃあクイズにしてみようかと」(聡子さん)。「検定のうわさを聞きつけ、神戸市から訪ねて来た人がいました。銭湯好きな人は遠くからでも来られます」(純一さん)

今後もスタンプラリーなどを企画中だとか。

(文・佐竹香苗

このページのトップへ