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夏休みにやっとく!? 子どもの運動ニガテ克服大作戦

夏休みにやっとく!? 子どもの運動ニガテ克服大作戦

休みの日に練習して秋にそなえよう

1ページ目で紹介したように、以前に比べると運動する時間が少なく、体力や運動能力が低下している今どきの子どもたち。そこで、ちょっぴり運動に苦手イメージを持っているという濱井拓斗くんと濱井健斗くんが、「かけっこ」「逆上がり」「ボール投げ」の3つの種目に挑戦! 上手にできるコツを佛教大学の学生サークル「クローバースポーツクラブ」のみなさんに教えてもらいました。この夏休み、親子で練習してみませんか? *運動のコツは年齢によって異なります。今回は小学5年生を対象に行いました



取材に協力してくれたのは、濱井拓斗くん(右)と濱井健斗くん、小学5年生の双子の兄弟。  「コツを教えてもらって早く走れるようになって面白かった!」と拓斗くんは満足気。この日の練習で拓斗くんは鉄棒の“前回りおり”ができるようになり、健斗くんも逆上がりがあと一息のところまでできるようになりました。「もっとできるように、夏休みに練習しようかな!」と健斗くん。

一緒に楽しみながら、小学生にスポーツを教えている佛教大学の学生サークル「クローバースポーツクラブ」。30年以上の歴史を持ち、現在は月に3回程度市内の体育館などで活動しています。「21人の学生が、部内で研修をして“指導員”として教えています。キャンプやスキーにも行きますよ」(村田大暉さん)

鉄棒・逆上がり

棒の高さや回転することに対する恐怖心があって、なかなかグルンと回るのが難しい鉄棒。特に「いきなり頭が下になって、足から回る逆上がりは苦手」という声もよく聞きます。まずは、手が滑らないように、正しい鉄棒の持ち方(親指を鉄棒の手前に、残り4本の指を鉄棒の向こう側にかける)を覚えることから始めましょう。


正しい鉄棒の持ち方がわかれば、足を高く上げる練習からスタート。大人がいれば「このくらいまで上げて」と高さを手で示して、子どもにキックさせてみて。徐々に手の位置を上げていくと、だんだんと足が高く上がるように。

キックの練習をしたら、今度は踏み切る足の位置に注意。鉄棒の真下ではなく、足一歩分くらい前で踏み切ります。地面に線を引いて、その線を踏むようなイメージでトライしてみて。足を上げたときに、反対の足が滑ってバランスを崩すくらい思いっきりできれば、回転はもうすぐ!


足を上げて踏み切ったら、あとは勢いよく回ります。ももの付け根あたりが最初につくように鉄棒をひきつけ、あごを引いてつま先を見るようにすると、自然と体が回るそう。

かけっこ

かけっこやリレーといった競技や「おにごっこ」など遊びのなかでも、走る機会は多いですね。「走るのが遅い」と感じている子も、きちんとした走り方を知らないだけかもしれません。基本をマスターするとすぐに上達するそうですよ。ぜひタイムを計りながら、練習してみて。



手を軽くグーに握り、ひじは伸ばさないで90度くらいに曲げた状態で前後に腕を振ります。走るのが遅い人は、後方に振ってしまっていることが多いとか。前に振ることを意識すると、自然と足も出てくるそう。

最初は走らずに、その場で腕を振る練習をしてみて。手のグーが自分の目線くらいの高さになるまで腕を振れたら、だんだんとスピードを上げて振る練習を。

走るとき、最初に地面につくのは足の裏の親指の付け根の部分だとか。そこで、かかとを浮かしたまま立って、スクワットをしてみましょう。屈伸で伸びるときに、つま先で踏ん張ることが地面を蹴る動作の練習になります。また、走るにはバランスの取れた姿勢も大切。背中と腰を伸ばして、バランス感覚を養いましょう。

ゴールを目指して走るのではなくて、目標とするのは、ゴールテープの先。本番ではゴールを前にスピードを落とさずに、大またで思い切り走り抜けて。

ボール投げ

ドッジボールやキャッチボールなど、ボールを使った遊びもよくしますよね。でも思い通りにコントロールするのは、なかなか難しいもの。遠くに投げたり、狙ったところに投げたり。ポイントを押さえれば、いろいろな遊びや競技で役に立ちますよ!




ボールを遠くに投げるときは、体全体を使うことが大切。ボールをしっかりと持って、ひじを曲げずに伸ばしたまま、できるだけ上から投げます。腕を振り下ろしながら腰をまわすようなイメージで投げると全身を使って投げることができます。


投げる瞬間に、ボールを投げる手と反対側の足に体重をかけながら、一歩前へ踏み出します(右手で投げるなら左足)。そのとき、つま先が向いている方向へボールが飛んでいってしまうので、投げたい方向に向かって、まっすぐに足を出すのがポイント。

*公園で練習する際は、周囲の状況に注意し、ルールを守って行いましょう

できないときも、叱らないで

子どもに教えるとき、ついついスパルタになってしまうことも…。でもそれでは、ますます運動を嫌いになってしまうかもしれません。

「子どものときの運動は“できることを楽しむ”ことが大事。その時点でできていないのに、いきなり“できるようになろう”と大きな目標をたてるのは、運動嫌いをつくる原因に。小さなステップで目標設定をして、“これができた”とやりがいを感じさせて、自信をつけさせてください」(京都市教育委員会体育健康教育室の山口さん)

まずはうまくできるコツを教えて、一つ一つ楽しみながら練習することが大切ですね。

「とにかくほめます」というのは佛教大学クローバースポーツクラブの村田大暉さん。「何か一つできたら、“よくがんばった!”とほめてあげて、“よし、次はここまで行こう”といった具合に進めています。もしできないことがあったときには、ちょっと休憩を入れて、気分転換。気持ちの切り替えをしてから再チャレンジするようにしています」

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