サイドベント
体幹の側面にある側腹筋群(内・外腹斜筋)や腹直筋を鍛えます
①片手は下ろし、反対の手は頭の後ろに添える
②下ろしている手と反対側の方へ体を傾け、限界まで曲げる運動を繰り返す
クランチ
腹筋(腹直筋、内腹斜筋、外斜腹筋)と股関節屈筋群を強化します
①床にあおむけになって、椅子にふくらはぎから足をのせる。膝は90度で曲がるように
②頭をあげて、腰をおなかの方に曲げてゆく
③ある程度まげたあと、元の位置に戻す
※頭を床につける必要はありませんが、上背部が床につくまでしっかり戻して
スクワット
下半身強化のための代表的なエクササイズ。大腿四頭筋、大臀筋を刺激し、脊柱起立筋の強化にもつながります
①足を腰幅より広めに開き、つま先はやや外側に向けて、椅子の前にポジションを決めて立つ
②背中をそらし、臀部を後ろにつきだす
③ゆっくりと椅子に座る動作を行い、座る寸前で体をキープ
※③の動作の時、膝がつま先より前にでないように注意
④足の裏全体で体を押し上げて、立ち位置に戻る
「何も食べずに運動すると、エネルギー不足で突然しんどくなったり、疲れがでます。脂っこいものはひかえたほうがいいですが、運動前はバナナ1本やおにぎりなど、エネルギーに変わりやすい食べ物を軽く食べましょう。また、運動してカロリーを消費しても、運動後にビールやジュースを飲みすぎたり、満腹まで食べてしまうと、多くのカロリーを摂取してしまい、効果が半減します。水分補給は水やお茶、スポーツドリンクがよいですが、まずは、ノンカロリー、カロリーオフなど、カロリーの低いものを選択してみましょう。カロリー制限を継続させるには、がまんしすぎずに、徐々に慣れてゆくのがコツ」
(メディカルフィットネスクラブSHIN-SHINで栄養指導をしている管理栄養士 山田紗代さん)
男性の中年太りって
教えてくれたのは
京都市立病院
糖尿病代謝内科部長
吉田俊秀さん
年間880人ほどの肥満に悩む人を診察する、京都市立病院糖尿病代謝内科部長 吉田俊秀さんに、肥満の人に注意してほしいことについて聞きました。
「女性の場合、女性ホルモンの影響で更年期までは太りにくい傾向があり、更年期後は太りやすくなることがあります。しかし、男性の場合は、基礎代謝が落ちるものの、中年になってホルモンの影響で太るというような体質の変化による『中年太り』は女性ほどはありません。運動をしなくなったのに、若いころと同じような食生活で同じ量のご飯を食べたり、ストレスを抱えたりなど、生活状況と精神的なことが原因となっていることが多いですね。動物にはイライラすると、かえって甘いもの(糖質)を食べたくなる習性があります。最近よく食べるようになった、という人は日々の生活を振り返ってみましょう。
また、男性肥満で多いのは、青年期に本格的な運動をしていた人。こういう人は、多少の運動ではあまり効果がなく、筋肉は脂肪に変わってしまうことで太ります。よく健康維持の指標にされる1万歩を歩いたとしても、消費されるのは一般男性で350キロカロリーほどです。ごはんお茶碗1杯が約200キロカロリーですから、2杯食べれば、1万歩歩いた分のカロリーが摂取されてしまいます」
食生活についてアドバイスをもらいましたよ。
①総カロリーを減らす食事をする
例えば、毎日2700kcalの食事を取っている人は、1500kcalを目標にして、5日間で7500kcalを減らす目標を立てます。1500〜1600kcalの食事の目安は、牛乳かヨーグルト200cc、卵1個、魚100g(さしみ7切れ/タイ、ヒラメ、サケなど白身の魚)、肉80g(8cm×8cm×5mm)、豆腐半丁です。これだけでは、おなかがすくかもしれないので、食べることを我慢しないために、生野菜を食べましょう。
②生野菜で体スッキリと
生野菜を食べると、便通が良くなることと、ビタミンCを体内から取ることができるので肌がしわくちゃにならずに、きれいに痩せられます。
毎食事にキャベツ1/6個くらいを目安に、一日半個分くらい食べてみましょう。食間の甘いものが欲しいときは、にぎりこぶし2つ分くらいの果物を食べましょう。
③調理体験をする
男性も調理をすることで、自分が食べているものへの素材の意識が高まります。揚げ物が好きな人には使っている油の量を実感してもらうことで、食べ方が変わるかもしれません。こんにゃく、大根、ニンジン、ゴボウなどを野菜を炊くような調理することでヘルシーさを実感できることもあります。
恐ろしい病気につながることも
「太っているだけで命の危険性があるのが、肥満の一番怖いところです。現在、身長170cm、体重74〜75kg、BMI24〜25の人が長生きする傾向があります。日本人の場合、年齢を問わず100kgを超えると脳出血、心筋梗塞等の突然死の危険性があります。糖尿病、脂質異常、痛風、脂肪肝などの合併症を起こすケースもあるので、健康維持のためにはまずは肥満を解消することが大切」