香味豊かなハーブ。料理に少し取り入れれば、ぐんと味に深みと奥行きが出ますね。でも「余らせてしまう」「うまく使いこなせない」という人も多いのでは。そこで、スーパーでも手に入りやすい4種のハーブについて、その使いこなし術を教わりました。
すがすがしい香りの「ローズマリー」は、肉類全般のほか、白身魚やイモ類と合うハーブでもあります。
「肉を軟らかくする効果があるので、ローズマリーやタイムと塊肉をオリーブオイルで漬け込んでローストすると美味。ニュージーランドでは、塊肉のパックにローズマリーが一枝入って売られていましたが、これはローズマリーに防腐効果があるためです」
●天ぷら油の臭み取り
何度か使った天ぷら油も、乾燥させたローズマリーの葉を揚げるとリフレッシュ
●ローズマリーパン粉
ローズマリーを細かく刻んでパン粉に混ぜる。特にコロッケがおすすめ。パン粉焼きもおいしい。油はぜひオリーブオイルを使って
●ローズマリーオイル
小さめの瓶にローズマリーとオリーブオイルを入れ、日のあたる窓辺で1~2週間置く(途中ときどき瓶を振る)。香りが移ったらハーブは取り除く。ジャガイモやソーセージを炒める際に使うと美味
シソのような風味があり、葉も柔らかく食べやすいのが「バジル」。チーズやナッツとともにペーストにしたジェノベーゼソースが有名ですね。
「肉・魚全般に合い、使い勝手の良いハーブです。冷凍保存ができますよ」。洗ってよく水分をふき取ったバジルを、フリーザーバッグに入れ、空気を抜いて冷凍します。「水分が残ったまま冷凍すると黒くなり、香りも飛ぶので注意を」
●サラダに
いつもの葉野菜やトマトのサラダに加えて。ほかのハーブもサラダに混ぜればおいしく活用できますバジル洗顔
●バジル洗顔
お湯を洗面器に張り、バジルを投入。ラップをしてしばらく置き、そのお湯で洗顔。気分もリフレッシュでき、あせも予防にも。バジルは和名を「めぼうき」と言い、かつて種の粘液が目の掃除に使われたそう
スパイシーな香りを持つ「タイム」。「魚にも肉にも合うので、最も使いやすいハーブといわれています。肉や魚を蒸し焼きにするときなどに1枝入れると、臭みを取ってくれますよ」
真冬以外収穫されるタイムですが、まさに今がおいしい時季なのだそう。「夏前までは葉も柔らかいので、生ならではの芳香を味わって。逆に、触って硬いものは火を通す料理がおすすめです」
●マヨネーズ・カッテージチーズに
カッテージチーズやマヨネーズに刻んだタイムを混ぜる。サンドイッチのほかタルタルソース代わりにフライに添えて。ブラックペッパーやおろしにんにくを加えても。セージやチャービルなどでもOK
●ハーブバター
タイムのほか、チャービルやカルダモン(ドライ)と併せてバターに混ぜる
●ハンバーグに
セージとともに豚肉ハンバーグに混ぜ込んで
「ミント」は「ハッカ」とも呼ばれ、ガムや歯磨き粉のフレーバーとしておなじみ。「たくさんの種類がありますが、食用としてはペパーミントとスペアミントが向いています。ヨーグルトやアイスに混ぜたり、パンやクッキーに混ぜ込んで焼いてもおいしいですよ」
たっぷりのミントの葉を洗い、沸騰したお湯を注いだミントティーは消化不良や胃もたれに良いそう。
●入浴剤
保存用の瓶にミントを入れ、35度のホワイトリカーをつかるくらい注いで、ときどき振りながら1~2週間置く。「入浴剤として使うと、清涼感があり汗引きも良く、日焼け後の肌を沈静してくれます」
●ミントの砂糖漬け
保存瓶に、氷砂糖を入れ、その上にミントを敷き詰め、さらに上からグラニュー糖を層になるくらい入れる。紅茶や炭酸水に入れて楽しんで