新学期が始まって約1カ月。「クラスの雰囲気になじめない」という子もいるかもしれませんね。その違和感が「不登校」という行動に表れたとき、親はどうすれば…? 読者アンケートや、不登校の子どもたちとその親を支援する人へのインタビューを読みながら、あなたも考えてみませんか。
必要なら、付き添って学校に行く。「いつでも守る」という気持ちで子どもを安心させてあげたい。どうしても無理なら転校なども考える (MT)
まず話を聞いて原因を突き止め、学校を休ませるなり、信頼する先生や先輩保護者に相談するなど対策を考える (kiyopy)
しつこく聞いてはいけないと思いながら、いろいろ聞いてしまうと思う (けったちゃん)
雑談でもいいので、まずは子どもがしゃべりたくなる雰囲気をつくる (うば さ・く・ら)
何回かは行かせてみるが、だめなら事情を聞く。親が納得できる理由があるなら、学校以外の学びの場を一緒に探すと思う (Kren)
学校を休ませるのは、甘えや本人の今後の悪いクセになるので、できるだけ避ける (T)
親子支援ネットワーク♪あんだんて♪
左から、大石登代子さん、福本早穂さん(代表)、服部廣子さん
不登校になった子どもに親はどう接したらいいの? 読者へのアンケートの結果を見ると、「まずは子どもに学校へ行きたくない理由を聞いてみる」といった回答が目立ちましたが…。不登校の子どもたちとその親を支援する会「♪あんだんて♪」(山科区)のメンバーに聞いてみると─。
「実は、学校へ行けない理由は本人にもわからない場合が多いんですよ。当の子どもも『明日こそは行く』とかばんに準備をしているのに、次の朝になると玄関で立ちすくんでしまい、苦しんでいるといった相談もよく寄せられます」と代表の福本早穂さん。福本さんはわが子の不登校を機に、同じ悩みを持つ女性たちと2003年に同団体を立ち上げ、親同士の交流の場や、不登校を経験した大学生や社会人が不登校中の子と触れ合う場などをつくってきました。
「特に思春期の子は、過去の数々の経験が絡み合っている場合が多いので、学校に行けない理由は本人にもわからないことが多いですね」と福本さん。
服部廣子さんは「その場合、子どもの不登校を受け入れることが大切だと思います。うちの子の精神面が安定しだし、状況が前に進みだしたと感じたのは、私自身が『ありのままでいいや』と思うようになってからでした。と言っても、そこまでには多くの葛藤がありましたけど」。
この時期、服部さんの支えとなったのが、同じ悩みを持つ親同士で話せたことだったそう。当事者同士が集えるサークルの存在は心強いですね。
♪あんだんて♪=http://oyakonet-andante.org/、TEL:075(595)8255(水・金曜午前10時30分〜午後4時)
「子どもの不登校を受け入れるのには時間がかかります。兆候に早めに気づけたら、心の準備がしやすいです」と♪あんだんて♪の大石登代子さん。すべての子にあてはまるわけではありませんが、代表例を紹介します。
●朝、起きる時間がだんだん遅くなる
●学校へ行くまでの準備に時間がかかる
●朝、洗面所や玄関に立ち尽くしている
●学校の保健室から「迎えに来てあげて」といった呼び出しが頻繁にある