「木を守ることは大切」。それはわかっていても、それ以上詳しいことって意外と知らないのでは? 今回取材した人たちから、“キホン”を教わりました。
木質ペレットとは、間伐材やおがくずを粉にして、高温で圧縮して作る燃料。石油に代わるクリーンなエネルギーとして注目されています。
この木質ペレットを燃やして使うのが「ペレットストーブ」。今年の3月、京都市が東北の被災地にペレットストーブを寄付したことでも、注目を浴びました。
「ペレットストーブは、電力を必要としないものもあって、防災面でも強いんですよ」と、松田直子さん。
松田さんは、5年前に、木質ペレットやまき、炭など、木の燃料を普及させるための提案を行う会社「ヒバナ」を設立。昨年には一般の人がペレットストーブを実際に見たりできる「ヒノコ」(寺町通二条下ル)というお店もオープンさせました。
ところで、ペレットストーブって、設置の際に自宅に煙突をつけたり、工事が大変というイメージがあるのですが…。
「煙突が必要なのは、まきストーブ。ペレットストーブを自宅に設置する場合、配管工事の仕方はエアコンやガスストーブに似ています」と松田さん。マンションでの設置もできるそうです。
松田さんによると、京都市は木質ペレットの普及に熱心だそう。
「ペレットストーブの購入以外に、ペレットボイラーに対しても助成が出る自治体は珍しいです(下記参照)」。他府県から「先進的な事例が見られる」と、視察に来る人も少なくないそう。
「京都では、ペレットバーナーで焼き上げるパン屋さんや、ペレットストーブを置いている紅茶屋さんなど、飲食店での浸透率が高い。街なかで使われているのが珍しいと言われます。このほか、ペレットボイラーを利用している病院や、『ペレット冷暖房』を使っている小学校もあります。これは日本が誇る技術なんですよ。しかも、小学校で使われているのは京都だけ!」
こうした動きが、林業の活性化や温暖化の防止に結びついていくのかも! わくわくしてきますね。
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