木枯らし吹く夜、暖かな部屋で味わう煮込み料理は格別ですね。でも「これでいいのかな?」と思いつつやっている部分はありませんか。読者アンケートで寄せられた疑問をもとに、煮込み料理のおいしいお店のシェフにプロのこつを教わってきましたよ。
■ 材料
牛ブロック(肩、モモなど)500g / タマネギ2個 / ニンジン1本 / セロリ1/2本 / ニンニク2かけ / ローリエ1枚 / トマト1個 / グラニュー糖40g / シェリービネガー(赤ワインビネガー、米酢でも可)40ml / 赤ワイン200ml / メープルシロップ100~150ml / 塩コショウ適宜 / サヤインゲン / ブロッコリー等好みの野菜
「市販のルーやソースを使う場合も、焦がしタマネギやカラメルソースを取り入れてみて。味がぐんと良くなりますよ」(笹尾さん)
1,
タマネギは皮をむき、1個は一口大に、もう1個は横に半割りにする。ニンジン、セロリ、トマトも一口大に切る。ニンニクは皮付きのまま半割に。肉はタコ糸でしばり、塩コショウをしっかりめにする
肉の塩コショウは必ずしっかりと。ここで仕上がりの味が決まります
2,
オーブントースターの天板など直火にかけられるものにアルミホイルを敷き、半割りにしたタマネギを断面を下にして並べ、中~強火で断面が真っ黒になるまで焼く
この真っ黒のタマネギで味がぐんと変わります。カレーを作るときなどにもやってみて
3,
フライパンにたっぷりの油を引いて、強火で煙が出る直前まで熱し、肉の表面を一面ずつ焼き固める
あまりさわりすぎないように。カットしてあるものなら小麦粉をはたいてから焼きましょう
4,
肉を取り出し、油を捨てて、トマト以外の野菜を一度に投入して中火で炒める
ニンジンも食べておいしいくらいしっかり火を通してください
5,
煮込み用の鍋に肉と
2、
4を移す。
4のフライパンに水を適量加え、底についた焦げ目をこそげ落とし、一緒に鍋に加える。水を足してかぶるくらいにする。ニンニク、ローリエを加えて火にかける
ローリエは香りがよく出るよう、割って加えてください
6,
5を表面がゆらゆらするくらいの弱火で40分ほどフタをせず煮込む(途中、20分くらい経ったらトマトも加える)。粗熱が取れたら冷蔵庫で一晩寝かせる
この段階ではアクは1度とるくらいでOK。油分がフタの役割を果たすので、ここで油はとらないようにしてください
7,
カラメルソースを作る(
7〜
9)。厚手の小鍋にグラニュー糖を入れて弱火にかけ、砂糖を溶かす。写真くらいの色になるまで焦がす
ムラがなくなるよう鍋底を五徳にたたきつけながら加熱してください
8,
火から下ろし、少し落ち着いたらシェリービネガーを少しずつ加える。すべて加えたら、再び加熱してトロリとなるまで混ぜ合わせる
水分を一気に加えると飛び散って危険なので、十分気をつけてください
9,
再び火から下ろし、赤ワインを少しずつ加える。カラメルが溶けるまでヘラで混ぜながら弱火で加熱する。再び大きな泡が出てトロリとなるまで煮詰める
10,
6の表面に固まって浮いている脂肪分を取り除き、肉を取り出し、スープを網でこす。鍋にスープを戻して火にかける(野菜はだしがらなので使わない)。沸騰してきたらアクをとる
この段階でクローブとベーコン、野菜を入れればポトフになります
11,
9にスープを少しずつ足して混ぜる。完全に混ざったらスープの鍋に戻す。ルーもこの段階で同様にして加える
12,
メープルシロップを加え、少し甘めに調味する。塩コショウも加えてしっかりめに味をつける
13,
10の肉を2~3cmの厚さに切り、両面を焼く(電子レンジで温めてもよい)。好みの野菜を塩ゆでする
14,
肉を
12とからめる。スープの粘度が高い場合 は水で調節する。皿に盛り、野菜を添える
1食分ずつ小分けにして冷凍もできますよ
- ラード30gを小鍋で溶かす
- 鍋を火から下ろし、底を濡れふきんにあてて温度を下げ、小麦粉30gを加え、木ベラでダマがなくなるまでよく混ぜる
- 160度に温めたオーブンに入れ、30分おきにかき混ぜて様子を見ながら2~3時間加熱する
※弱火でひたすら混ぜながら加熱してもよい