読者にアンケートをとったところ、怒りの体験談がたくさん、集まりました。 その怒り、どうやってスッキリさせているのか―。ここに公開します!
■フラワーアレンジで気分転換 上司の理不尽な態度にムカーッ。その場は何事もなく過ごし、家に帰ってから大好きなフラワーアレンジを。自然に〝まぁいいか〟と気分転換できた。(フラワーオアシス・48歳) |
■割りばしを折る 怒る原因は、ささいなことで文句をすぐ言う夫。そんなときは割りばしを気がすむまで折ると、気持ちが落ち着いてくる。本当は茶わんを割りたいけどもったいないし…。(ひろ・49歳) |
■お弁当作りボイコット 「もうちょっとお弁当がんばって作って」と息子に言われ、立腹。明日の分、と用意していたお弁当のおかずを夜食に食べ、息子には「パンを買いなさい」とお金を渡した。その後はあまり文句を言わなくなった。(マツイママ・47歳) |
■豪華ランチ&グチを話す 義母は息子(私の夫)をほめてばかりでイライラ。そんなときは友達とランチに行き、グチをいっぱい聞いてもらう。豪華なランチを食べた後ろめたさで、気持ちもやさしくなれる。(らら・38歳) |
■思いをメールに打つ 夫とケンカしたときは、とにかく思っていることを携帯のメールに打って保存。怒りを吐き出せた気分になるし、落ち着いてから見直すと、「そこまで怒ることじゃないな~」と思えたりも。(みえ・30歳) |
■モノを捨てる、踏む、投げる 家事を手伝わない夫に怒ったときは、部屋を片付け、夫のものを捨ててスッキリ。さらに夫の服を踏んだり投げたりして感情をおさめる。夫は捨てられないし踏めないので…。(スッキリさん・27歳) |
■思い切って怒鳴る 「マンションは要りませんか?」と、電話のセールスがあまりにしつこいので腹が立ち、思わず「しつこいよ!」と怒鳴った。今まで人に怒鳴ったことがなかったけど、気分がすっとした。(チロル・38歳) |
■ドライブでクールダウン 育児のストレス、夫や義母へのストレスがついに爆発! 夫に文句を言っても気がすまないのでドライブに。車の運転は1人になれて冷静さも必要とするので、カッとなっていた気持ちも次第に客観的になれた。(火の国の女・29歳) |
■昔の写真や手紙を見返す 11歳になる息子がウソをついたり何かをごまかして腹が立ったとき、息子が小さかったころの写真や、これまで贈ってくれた手紙などを見た。そうすると、「あの子のすることは、すべて何かのサインなんだし分かってやらなければ」と思えた。(匿名希望・43歳) |
■枕に顔をうずめて叫ぶ! 家族と意見が食い違い、怒りを覚えたときにとる方法はこれ。部屋で1人になり、クッションや枕に顔を押し付け、大声で文句を言う。意外と声がもれず、ヒットです。(Y・H・40歳) |
■いやがらせ&サスペンスドラマ 大学生と高校生の子どもの自分勝手な言動に腹が立ったときは、お弁当にキャラクター柄のかまぼこを入れていやがらせ。そして、録画していたサスペンスドラマの犯人探しをしたらスカッ!(匿名希望・53歳) |
■とりあえず10 数える 何かしてあげたのに「余計なことをしてくれた」「おせっかい」と言われ腹が立った。でも感情的に怒りをあらわにした姿は見られたくないので、とりあえず10数えた。その間に冷静になり、落ち着いて言いたいことも言える。(エコ姫・34歳) |
■普段、掃除しない所をピカピカに 朝の準備を全然しない子どもに、毎朝怒っています。怒りが大きいときは、いつもはしない場所を掃除。家がきれいになると気持ちいい。でも、私がイライラしていないときは家中が汚くなりますが。(みあ・34歳) |
【1】怒っている状態から注意をそらす
「怒りの対象や場所から離れたり、気分転換をします。おしゃべりもいいですね。ただし、話題は関係のないことに。また怒りが復活してしまう可能性があります。強い怒りなら腹式呼吸を10分ほど行ってみて」
【2】客観的に原因や状況を振り返る
「【1】だけでは、時間をおいてその怒りは必ず復活します。そこで大切なのが客観的な目線で原因や状況を再度考えること。怒りの“認知的再評価”をすることで、怒りの根源をおさめられるのです。この作業は前頭前野を活性化させて脳科学的にもよいとされているのですよ」
【3】社会的共有
「【1】と【2】の段階を経て、自分の中で怒りを解消できたと感じたら、起こったことを誰かに話して共有を。第3者と話すことで、認知的再評価が促進されます。また、社会的な場面で共有することで、安心感や自己をありのまま受け入れられる“自己需要感”を生むとされています。」
「怒りを言葉で伝えるなら、『あなたは…』と相手を責めるような表現ではなく、『私は…』と自分がどう感じているかを言うようにして。攻撃的な気持ちになりにくく、怒りの気持ちを〝警告〟として相手に伝えられるでしょう」
「体が疲れていたり、眠いときはイライラしますよね。そんな状況にならないよう、生活リズムを整えることは大切ですね。
また気持ちをおだやかにしてくれる、感情の伝達物質“セロトニン”を体内に増やすこともポイント。食事で、その材料となる“トリプトファン”を摂取しましょう。トリプトファンはバナナや乳製品に多く含まれているのですよ。一定のリズムが長く続く運動も、セロトニンの生成を助けます。ガムをかんだり、ウオーキングがおすすめです」