数年前、初めてJR「京都」駅西界隈を歩いた時、「島原」の趣ある街並みに魅力を感じ、その後何度か歩いてみました。この日も、駅付近の目的地に行く前に、ゆっくり巡ってみることにしました。
江戸時代の花街の姿をとどめる
「島原」はかつては花街(かがい)として栄えた地区で、「揚屋」や「茶屋」と言われる文化人たちの宴席となった建物や、芸事を極めた太夫や芸妓を抱えていた「置屋」の建築が今も保存され、しっくりとした風情ある様は、京都の他の町屋建築とは異なる魅力を醸しているなと感じます。
JR「丹波口」駅東口から南下するとすぐに、「島原住吉神社」を見つけることができました。
西側の土塀には「島原西門跡」と書かれた地図があり、ここに島原西門があったようで、私はここから歩き始めてみました。
今は石碑が残っており、この西門跡のところから石畳が敷かれていて、情緒が感じられますね。
石畳の敷かれた花屋町通を歩く
石畳の敷かれた通りを道なりに進むと、すぐに「東鴻臚館(ひがしこうろかん)址」がありました。
東鴻臚館…私には聞きなれない名でしたが、由緒ある建物だったようです。
外国人使節を接待・宿泊のため使われた迎賓館の役割を担ったようで、もともとは羅城門北側に朱雀大路を挟んで建てられましたが、東・西寺の建立の際に島原に移転したのだそう。
そのおもてなしの文化が根付いた場所に、江戸時代「角屋」が「揚屋」として営業を始め、現在は「角屋もてなしの文化美術館」として日本に唯一現存する揚屋建築の遺構を拝見することができます。解説付きで見どころの多い美術館ですが、外観の立派さも目を惹きますね。
石畳を東の方に進むと、「置屋」として現在も営業されている「輪違屋」も拝見できました。京都市の駒札によると、元禄元年創業で、建築的に質が高く置屋建築として貴重だそう。
この日は見ることができませんでしたが、2023年「京の夏の旅」のイベント期間中は館内を拝観できたようです。風情のある外観なので、館内も気になりますね。
石畳を歩いてゆくと、東の端にたどり着きました。そこにあったのが「島原大門」。
慶応3年に建て替えられた本格的な高麗門は、神社仏閣さながら。京都市の登録有形文化財の指定も受けており、堂々としたたたずまいですね。
一旦門から出て、入口を外から見てみると、しっとりとした風情もあります。
西門跡と同じように島原大門にも石碑があり、さらに案内図も見ることができました。
今回、石畳の通りを行き来しつつ気になるポイントは巡ってみたのですが、「歌舞練場跡」の石碑を見つけられませんでした。こんなに分かりやすい地図があったのに…。リベンジせねば!
プロフィール
大好チヨ子
在住エリア:京都市西京区
メインテーマ:博物館などのアートイベント/パン屋さん
子育てを終えて、ようやく京都歩きを楽しめるようになりました。知識がない私でも「楽しい!美味しい!美しい!面白い!」と感じたり「知っていたらお得」な情報をゆる~く伝えてゆきたいです。趣味はドラム演奏と、博物館ボランティア。
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