私は歴史に弱いのですが、友人の一人は大の歴史好き。連れだって歩いていると、「あ、ここは○○ゆかりの地なのね~」と、石碑一つ見つけても大興奮で歴史を教えてくれます。河原町通三条付近にも「後藤象二郎寓居之跡」と書かれた石碑があり、私は友と何度かその前を通過していたのでした。幕末の土佐藩士後藤象二郎は、京都滞在の折に、この辺りに滞在していたのですね。
ホテルの中にギャラリー?
そして、一人で歩いていたある日、石碑横のプレートを読んで大発見。なんと、現在石碑のあるホテルリソル京都河原町三条には、後藤象二郎寓居跡ギャラリーもあると書かれているではないですか。
これって、宿泊客でなくとも入館できたりするのかしら?
恐る恐る…の割にはズイズイとホテルのエントランスを奥に進み、入口まで行ってみたのでした。
そこで次に見つけたのは、積み上げられた醤油樽。後藤象二郎が常宿としていたのは、醬油商「壷屋」だったそうで、「ツ」の商標がついた樽が置かれていたのでした。
分かりやすい展示で後藤象二郎について学べました
ホテル館内へ入ってみると、入口右手に、宿泊客以外も無料で入館できるギャラリーがありました。
展示室内の解説は、後藤象二郎の生い立ちや当時の出来事、坂本龍馬との関係などテーマごとにまとめられていて、歴史の苦手な私でも面白く読める、ほど良い分量の分かりやすい内容でした。
大政奉還で大きな役割を果たし、政治家・実業家としても活躍した彼ですが、散財した後始末を実業家である三菱財閥の創設者・岩崎弥太郎にさせたなど、豪快で奔放な人物像の一端にも触れることができたのでした。
また、展示品の中にあった台は、背後の壁に貼られた後藤象二郎と坂本龍馬の写真撮影時に用いられた共通の撮影台の復元品とのこと。「ぜひ記念写真をお撮りください」と、遊び心のあるコーナーになっていました。
写真と同じポーズでなりきり写真を撮るのも面白いかもしれません。
ジオラマや地図で現在の街並みと比較
展示品の中で目を引いたのは、当時の街並みのジオラマでした。
醬油商の壷屋からの荷物は、船で高瀬川を通って運搬していたのですね。
ジオラマと合わせて、現在の地図や航空写真で当時と現在をリンクさせてあるので、比較してみることができるのは興味深いです。ジオラマを見て、高瀬川のところにも史跡があるのを思い出しました。
さらに、近隣にある土佐藩ゆかりの場所なども紹介されており、これらの史跡をたどりつつ散策してみるのも面白そう。
このほか展示品には、解説付きで本人直筆の書や書簡もあり。
英国女王から贈られた宝刀(複製)など、充実した展示となっていてとても勉強になりました。
後藤象二郎に関する知識が深まり、これからは付近の石碑や史跡にも興味が持てそうです。
ホテルリソル京都河原町三条 後藤象二郎寓居跡ギャラリー
京都市中京区大黒町59-1
TEL:075(255)9269
https://www.resol-kyoto-k.com
営業時間等はHPから確認を
プロフィール
大好チヨ子
在住エリア:京都市西京区
メインテーマ:博物館などのアートイベント/パン屋さん
子育てを終えて、ようやく京都歩きを楽しめるようになりました。知識がない私でも「楽しい!美味しい!美しい!面白い!」と感じたり「知っていたらお得」な情報をゆる~く伝えてゆきたいです。趣味はドラム演奏と、博物館ボランティア。
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