和菓子屋さん隣接の「俵屋吉富 京菓子資料館」

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大好チヨ子プロフィール
2022年3月28日 

私は甘いもんに目がありません。
そして、春めいてくると、春ならではの食べ物、中でもビジュアル的に柔らかみを感じる和菓子に触手が伸びるのです。

桜好きなので、桜モチーフ・桜風味・桜色・桜入り…といった物は特に好きで、「俵屋吉富」さんの季節限定品、桜物の和菓子が終わるまでに是非買いたいと、地下鉄今出川駅近くにある烏丸店に行きました。

地下鉄今出川駅を出て北へ約5分

折角遠くまで来たので、お店の向かって右にある、京菓子文化を学べる「京菓子資料館」の展示を、先に拝見することにしました。

「京菓子資料館」は、「俵屋吉富烏丸店」の北隣

1階は茶席「祥雲軒」、2階が資料館になっていました。

エレベーターで資料館に向かうと、入り口でぱっと目に入ったのは、色鮮やかで大きな糖芸菓子作品。砂糖や寒梅粉などの生地で作られた細工菓子で、江戸時代後期、大名への献上菓子として登場した歴史があるそうです。現在でも数年に一度、全国菓子大博覧会で菓子職人が技を競いあって大作を作るとか。こうして和菓子の文化が守られているのですね。

展示室入ってすぐのショーケース

資料館では、資料を基に復元された複製品も展示されているので、具体的にどのような形で和菓子が発展してきたのかが、とても分かりやすいです。
水菓子(果物)から唐菓子へ、そして南蛮菓子と呼ばれる金平糖・カステラ・ぼうろなどが登場し、砂糖の普及により、江戸時代から急速に今日のような和菓子が盛んにつくられるようになった歴史を、展示品と共に辿りました。

唐菓子や椿餅の複製品

金平糖の角を作るのにとても苦労したエピソードなどを知ると、小さな金平糖の一粒一粒が愛おしくさえ思える様になりました。

ギヤマン(ガラス)と共にカステラ・金平糖・ぼうろも日本に入ってきた

資料室にはこの他、菓子の図案帳や菓子制作に使用する木型など道具類の展示もあり、図案帳の絵は、長い歴史を経た現代でも通用するデザインでとても美しいものでした。

和菓子の図案帳

資料室を観終わった後、お茶室から坪庭を通って店舗へ。
そして購入したのは、桜の花びらをあしらった「久寿湯(くずゆ)さくら」と、色がとても美しい細工羊羹「花のみち」(ともに季節限定品)、桜もち入り「春の三笠」(週末限定、4月10日まで販売)…限定品に弱い?いえいえ季節感を重視しました。

左:花のみち(半棹1080円) 中央:春の三笠(248円) 右:久寿湯さくら(216円)

当日直ぐに頂いた、桜もち入りの「春の三笠」は、それはもう大層美味しい三笠でした。ふっくら焼かれた皮に、粒あん、そしてお餅は桜の花入り、粒々食感があり甘く柔らかく香りよく、一気に春の幸福感を得られ大満足。

週末限定の春の三笠 中身が見える様に皮をずらしました

実は、久寿湯は亡き父の好物でしたので、美しい春色の細工羊羹「花のみち」と一緒に実家に持ち帰り、春を届けてやりたいなと思います。

※館内では許可を得て写真撮影しています。

俵屋吉富 京菓子資料館

京都市上京区烏丸通上立売上ル柳図子町331-2
TEL:075(432)3101
https://kyogashi.co.jp/shiryoukan/#gsc.tab=0
営業時間等はHPから確認を

プロフィール

大好チヨ子

在住エリア:京都市西京区
メインテーマ:博物館などのアートイベント/パン屋さん
子育てを終えて、ようやく京都歩きを楽しめるようになりました。知識がない私でも「楽しい!美味しい!美しい!面白い!」と感じたり「知っていたらお得」な情報をゆる~く伝えてゆきたいです。趣味はドラム演奏と、博物館ボランティア。