お寺の庭園とアート作品のコラボを堪能!

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大好チヨ子プロフィール
2021年4月5日 

京都を楽しもうと思えば、さまざまな見どころがありますし、同じ場所でも、季節が違えば別の良さがあり、本当に飽きることのない都市です。
中でもお寺は数が多い上に、建造物・仏像・仏画・宝物・庭・四季折々の花々・佇まいなどお寺ごとに良さがあるので、人によって楽しみ方も様々だと思います

今回は、あまりガイドブックでは見かけない「光明院」というお寺に行きました。東福寺の塔頭の一つの小さなお寺ですが、「波心庭」という庭は重森三玲による作庭。世界的にも有名な東福寺の方丈庭園と同じ作庭家なのです。

門を一歩入ると、手入れの行き届いた空間が迎えてくれ、受付からは、開け放したふすまのむこうに、静かで落ち着いた室内と、緑豊かな庭が見通せます。駅から坂道を登ってやってきたので「なんて気持ちのいいところなんだろう!」と一目で気に入ってしまいました。

「虹の苔寺」と言われる枯山水の庭は、池の様に広々と広がり、どの方向からも眺めの良い風景を堪能できます。縁側に座ってじっと庭石を眺めたり、面白い形の窓枠の内側や外側から、行ったり来たりして切り取られる風景を飽きることなく観て回りました。

お茶の知識は全くないのですが、茶室の調度やしつらえられた空間は気持ちの良いもので、何も考えずにぼ~っとただ座って過ごすのは好きです。やりかけていた家事のあれこれや、最近痛む五十肩もしばし忘れてしまいました。

丁度伺った日に、お寺の室内で、日本画家「丹羽優太」さんの個展が開催されていました。

その作品は、あたかも元々そこに存在していたかのようなさりげない展示のされ方です。キャプションのついていない丹羽さんの掛け軸やふすまが、「波心庭」と融合して妙な一体感を醸し出していました。

広い空間で拝見できる大迫力の絵画はどれも素敵で、ここで個展を開催するには、画家さんのどんな思惑があったのか、とても興味を持って見せていただきました。

実は、京都のお寺の中には、時としてギャラリーとして使われる場所もあります。
昨年ボランティアとして参加した写真展でもお寺の会場がありましたし、運が良ければ、絵画の個展に遭遇するという楽しみもあり面白いです。

こじんまりとした庭ですが、椿に桜に躑躅…と季節ごとの花を見ることが出来ます。モミジも新芽になっていたので、青モミジのころの輝くグリーンもきっと美しいことでしょう。
四季折々の見どころなど一度訪れただけでは観きれないお寺の魅力、たびたび足を運んで見届けたいものです。

光明院は、拝観料ではなく「志納料」を入れての拝観。入り口にある竹筒に納めました

光明院

京都市東山区本町15丁目809
TEL:075(561)7317
拝観料:志納(300円くらい)
Facebook https://www.facebook.com/KomyoinZenTemple/

プロフィール

大好チヨ子

在住エリア:京都市西京区
メインテーマ:博物館などのアートイベント/パン屋さん
子育てを終えて、ようやく京都歩きを楽しめるようになりました。知識がない私でも「楽しい!美味しい!美しい!面白い!」と感じたり「知っていたらお得」な情報をゆる~く伝えてゆきたいです。趣味はドラム演奏と、博物館ボランティア。