スマートフォンでの自撮りのコツ

2022年8月19日 

リビング編集部

1人での外出時、自分で自分を撮影、つまり〝自撮り〟をすることもあるのではないでしょうか。そんなときに役立つ、スマートフォン(スマホ)で上手に自撮りをするためのコツをカメラマンの武甕(たけみか)育子さんに教えてもらいました。ステキな1枚を撮れたら、子どもや孫にも見せてあげましょう!

イラスト/オカモトチアキ

スマホの画面は撮りたい部分と平行に

「スマホに限りませんが、カメラのレンズの性質上、撮る角度によっては被写体に〝ゆがみ〟が生じてしまいます」と武甕さん。少し太って見えたり、バランスが悪く見えるのも、このせいだとか。

ゆがみをなるべく抑えるには、スマホの画面と被写体が平行になることがポイントです(イラスト)。

例えば、顔の正面を撮影する場合。Aのように画面と顔が平行になるようにスマホを持ちましょう。撮影をしているうちに手やスマホの位置が動いてしまうことがありますが、ずれるとゆがみが出てしまうので注意を(B)。顔をスマホに向けて画面と平行にするのはOKですよ(C)。

画面のどこに入るかも気を付けたい点。

「端になるほどゆがむので、画面の真ん中に自分が写るようにしましょう。複数人で撮影するときも、なるべく顔を近づけてみんなが画面の中央にくるようにしてください。また、顔をアップで撮るときにもコツが。カメラを顔に近づけるのではなく、レンズをズームアップした方がゆがみがおさえられます」

斜めから撮るときは、目が小さい方をスマホに向けて

顔を少し左右に振って、斜めの角度から撮影することもあります。

「そんなときのために左か右、どちら側の顔が好きか、普段から見ておくといいですね。自分のお気に入りの向きで撮ると良い写真が撮影できますよ」

好きな向きがない場合は、目の大きさに注目。

「人の顔は左右非対称といわれています。そのため、目の大きさが異なる人も少なくないはず。スマホに向けるのは〝目が小さい方の顔〟と覚えておいて。反対にすると、小さい目がさらに小さく見えてしまうんです」

遠近法と考えれば分かりやすいですね。

光を味方につけると、ワンランクアップ

撮影時、順光と逆光を意識する人は多いのでは。順光とは被写体の正面から光が当たっていること。一方、逆光とは背後から光が当たっている状態のことをいいます。

「光の方向を考えるだけで、写真の完成度がぐっと上がりますよ」と武甕さん。

★背景に花を入れて撮影するときは、逆光もおすすめ

「花や葉が光を通し、ふんわり優しい雰囲気の写真を撮ることができます。ただ逆光で顔が暗くなってしまうことも。そういうときは、スマホのフラッシュ機能を使って明るさを追加しましょう」

★日差しが強く明るいときは、あえてフラッシュ機能を

「晴れた日に外で撮影をしたとき、光が強すぎて〝白飛び〟してしまった経験はありませんか。これを避けるには、フラッシュ機能を使用します。フラッシュが補助光の役割を果たし、はっきりと写すことができます」

教えてくれたのは…
カメラマン 武甕育子さん

京都を中心に活動。「リビング京都」をはじめ、雑誌やパンフレットなどの撮影も多数。趣味のサイクリングに出かけた際に、よく自撮りをしているそう

(2022年8月20日号より)