かけいぼ診断 6月19日号

2021年6月18日 

リビング編集部

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4年前、住宅ローンで2200万円を借り入れ。控除終了後に繰り上げ返済をしたいのですが、いつ、いくらぐらいすればいい?

夫39歳 会社員  妻37歳 主婦  子7歳・子4歳

しっかりと管理された家計になっています。一見すると赤字ですが、積み立て目的の保険や年間90万円の財形貯蓄があり、年間の収支は黒字ですね。当面の問題である教育費の準備も、着実に進んでいます。

住宅ローンの「繰り上げ返済」は、支払利息の軽減効果と住宅ローンの控除縮小効果を比べるだけではなく、老後の生活設計、貯蓄とのバランス、そして資産運用との比較などの点から総合的に考えましょう。

ご相談者の住宅ローンは、残債約2000万円で残期間31年、変動金利 0.575%。仮に、300万円の繰り上げ返済(期間短縮型)をするなら、現時点で行うよりも、控除期間が終了する6年後の方が6万円ほどお得になります。期間短縮効果は5年。予定通り、控除が終了し次第、取り組むのがよいでしょう。ただし、変動金利だと、今後、金利が上昇する可能性もあるため、状況が変化した場合には再計算してみてください。

老後生活のことを考えると、少なくとも5年、理想は夫が60歳で完済となるように10年の期間短縮を実現したいところです。10年の期間短縮を図るには、控除が終了してすぐのタイミングがグッド。繰り上げ返済に必要な金額は、620万円です。利息軽減効果は約75万円。今のペースで貯蓄を続け、加えてボーナスからも100万円ほどを貯蓄に回して準備していけば、無理のない返済となるでしょう。子どもが小・中学生で教育費が必要になる時期に入りますが、貯蓄以外にも保険を積み立てているので、かなりカバーできそうです

最後に。借入金利以上の運用が可能ならば、繰り上げ返済をせずに返済資金を運用に回すことも考えてみて。

ファイナンシャルプランナー
山副 耕一 さん

(2021年7月19日号より)

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