【コレ読んで!】はたらく本屋

2025年1月17日 

リビング編集部

京都の書店員やカフェ店主がおすすめの本を紹介。
すてきな一冊に出あえそう!

はたらく本屋
吉田亮人(写真)・矢萩多聞(著) 創元社(2420円)

写真を通して見えてくる「はたらく」ということ

僕が会社員を辞めると決めたとき、言われた言葉がある。「あなたが会社を辞めたとしても、仕事はあなたを簡単に手放してはくれないわよ」。自分と仕事はつねに向かい合い、影響し合っているのかもしれない。

この写真絵本ではひとりの「本屋」の姿を通じて「はたらく」とは何かを覗くことができる。朝、店のシャッターを上げるとき、レジ越しに本を手渡すとき、暗い店内でひとり作業をするとき。人はどんな表情をしているだろうか。自分だったらどんな顔をするだろうか。

「はたらく」ことに迷ったときや新しく選ぼうとするとき、「はたらく」の真っ只中にいるとき、この本の物語にちょっと寄り道してみたい。

■本の紹介者
開風社 待賢ブックセンター
鳥居貴彦さん
 
http://kaifusha-books.com/taiken/

(2025年1月18日号より)