〝新しい生活様式〟という言葉も聞かれますが、地元の自治体や商店街では飲食店を応援する、さまざまなサポート作戦を遂行中。いくつかピックアップしました。
「テイクアウトのお店を教えてほしい」という市民の声に応え、向日市商工会商業部会飲食業分科会では、市内の飲食店の情報をまとめたチラシ「がんばれ向日市!
コロナに負けるな! お店の味をご自宅で!」を制作。掲載店の位置が一目でわかる、全体マップも掲載されていて便利。6月5日に、市内全域の1万7370世帯へ配布されました。
「お店の魅力が可能な限り伝わるように制作しました」と話す、同分科会会長の淀川暁人さん。寿司や和食、中華料理、スイーツといった21店舗の持ち帰り・宅配情報が〇×で掲載され、主なメニューやお店からの一言コメントも。知らなかったお店を知る機会にもなりますね。
向日市商工会商業部会飲食業分科会=TEL:075(921)2732
「#(ハッシュタグ)エール飯(めし)」を知っていますか?
地域の飲食店のテイクアウトやデリバリーの情報を、店のスタッフや利用客が「#〇〇エール飯」と付けて、ツイッターやインスタグラム、フェイスブックなどのSNSで発信し、情報を共有する取り組みです。大分県の別府市と、市の外郭団体が3月中旬に始めた独自企画ですが、いま全国へと広がっています。
京都市右京区では、4月13日から「#右京エール飯」をスタート。1カ月半で、区民や店からの投稿が約600件にも。
「右京区に暮らす20万人が区内の店を週1回利用するだけでも、力になるかもしれないと考え、府下でもいち早く『#エール飯』に取り組みました」(右京区地域力推進室の石田大二郎さん)
右京区役所地域力推進室=TEL:075(354)6466
また、4月27日には長岡京市で「#長岡京エール飯」も誕生。「長岡京市のホームページにある紹介ページは、2万アクセスを超えていて、応援の輪が広がっていることを実感しています」と長岡京市商工観光課の上田真嗣さん。
美容院など飲食店以外の店の情報は「#長岡京エール店(みせ)」として、投稿を呼びかけています。
長岡京市役所商工観光課=TEL:075(955)9515
宇治橋通り商店街では、4月13日から「崖っぷち弁当プロジェクト」をスタート。同商店街かいわいの飲食店19店が参加しています。
ビストロ、焼き肉店、うどん店や食堂、カフェなど、従来はテイクアウトをしていなかったお店がほとんどで、各店趣向をこらした弁当を販売。いずれも「崖っぷち弁当」という名前で価格も800円で統一、オリジナルデザインの包装紙を使用しています。
街を行きかう人の姿が見られなくなった4月はじめ、対策を相談していた商店街のミーティングで一人の飲食店オーナーが「崖っぷちや…」とつぶやいたのが命名の由来とか。立案からほぼ1週間で実現すると好評で「常連さんだけでなく、初めてお店に足を運んでくれたお客さんもいて、本当にうれしいです」と理事長の佐脇至さん。
6月からは、「スタンプラリー」や、タクシー会社と連携した「タクシー宅配」(※)も実施。
佐脇さんは、「みんなで力を合わせて、『崖っぷち』を乗り切っていきたい」と力強く話してくれました。
「崖っぷち弁当プロジェクト」のホームページでは、参加店のマップを掲載。https://ujibashi.net/bento/
(※)「タクシー宅配」については、6月15日(月)から専用の問い合わせ先=TEL:0774(23)8125=へ。宅配エリアは限られます
京都市伏見区と城陽市では、 地域のお店の応援とともに、デリバリーやテイクアウトで地域の人たちの〝食〟を支えるための専用サイトを公開しています。