支援や配慮を必要とする人のためのマーク

正しい意味を知っていますか?

これらのマーク、どんな意味か正しく説明できますか。

車いす利用者に限定されません
障害者のための国際シンボルマーク

障がいのある人が利用できる施設だと示している、世界共通のマークです。車いすの利用者だけではなく、障がいを持つ全ての人のために制定されました。

「最近は、駐車場の障がい者優先(専用)スペースでのマークの利用も増えてきました」と日本障害者リハビリテーション協会。建物に近く、駐車幅が広いところに設ける配慮がなされています。利用すべき人が利用できるように、駐車の際は気を付けたいですね。

大切なパートナーに理解を
ほじょ犬マーク

障がいのある人の生活を助ける盲導犬、介助犬、聴導犬のことを、身体障害者補助犬(補助犬)といいます。補助犬は社会マナーを訓練され衛生面も管理されていますが、施設などに同伴を拒否されるケースもあるとか。飲食店や寺社、医療機関など、施設は補助犬の受け入れを法律で義務付けられています。そうした法律や補助犬のことをより知ってもらうためのマークが、施設などに掲示されています。

ハーネスや服を着た補助犬は仕事中。触ったり食べ物を与えたり気を引く行為はせず、見守りましょう。「補助犬がいるため人の援助が不要というわけではないので、困っている様子であれば声をかけて手助けを」と京都府健康福祉部障害者支援課の担当者。

聴くためではなく守るため
聴覚過敏保護用シンボルマーク

日常生活上の音が苦痛に感じられるなど、音への過敏症状がある人のためにイヤーマフやヘッドホンといった保護具があります。音から身を守るための道具ですが、音楽を聴いていると思われやすいよう。マーク誕生のきっかけも、「小さい子どもにヘッドホンで音楽を聴かせている」と誤解した人に注意された、保護者の声でした。無用な誤解をなくしたいと、銘板やステッカーを製作する会社「石井マーク」が、保護具などに貼れるマークを考案したのです。

「聴覚過敏、保護具への理解がマークで伝わり、誰かの役に立てれば」と同社社長。データはインターネット上で無料公開。問い合わせ不要で自由に利用が可能です。

運転時もやさしい気持ちで
身体障害者標識(身体障害者マーク)

体が不自由なため運転免許に義足の使用など条件のある人が、運転する車に表示するマークです。表示は努力義務。

運転者に体の不自由が運転に及ぼす影響について自覚してもらうとともに、周囲の運転者には注意を喚起し、体の不自由な運転者を保護するために制定されました。周囲の運転者は危険防止のためやむを得ない場合を除き、マークを表示した車に対し幅寄せや割り込みをした場合には、道路交通法違反になります。(京都府警察交通企画課)

対応トイレも増えています
オストメイトマーク

人工肛門・人工ぼうこうを持つ人〝オストメイト〟のシンボルマーク。オストメイトの人はストーマ装具と呼ばれる装具を排せつ処理のために装着します。このマークの掲示があるトイレには、装具の洗浄・交換に必要な流し台、腹部を写す鏡など、対応設備があります。

「オストメイトは外見からは分からないため、障がいがないのに身障者用トイレを使っていると誤解されることも。オストメイトの存在についてまず知って理解してほしいです」(日本オストミー協会 京都府支部)

会話の方法に工夫を
耳マーク

耳が不自由なことを示すと同時に、そうした人へのサポートが可能であることを表すマーク。聞こえに不安を持つ人の生活上での困難や不便を解消し、社会参加を後押しするために制定されました。

「筆談する、手話を使う、口元を見せてゆっくり・はっきり話す、マスクを外す、近付いて手で合図をするなど、コミュニケーションの方法に配慮してもらえると助かります」と全日本難聴者・中途失聴者団体連合会。

京都おもいやり駐車場

  • ステッカーが目印になっている「京都おもいやり駐車場」

  • 京都おもいやり駐車場利用証

ハート・プラスマーク

心臓や腎臓などに障がいがある内部障がい者・内臓疾患者を示し、理解と協力を広めるために作られました。「内部障がい者の事情は千差万別なので、つらそうな人を見かけたら『何かできることはありますか』と声をかけてもらえるとうれしいです」と内部障がい者・内臓疾患者の暮らしを考えるハート・プラスの会の代表が話してくれました。

2011年9月に京都府に導入された「京都おもいやり駐車場利用証制度」。身体障がい者や高齢者など歩行が困難な人に、駐車場の障がい者優先スペースを利用してもらいやすくする制度です。

対象者は申請して認可されると、京都おもいやり駐車場利用証が交付されます。これを車内に掲示しておくと、周囲にも対象者であることを理解してもらえますね。通常は緑色ですが、妊産婦やけが人など一時的に歩行が困難な人にはオレンジ色の利用証が交付されます。

民間の施設や店舗も、「京都おもいやり駐車場」の協力施設として登録が可能。協力施設には、交付されたステッカーなどが貼られています。府内でも徐々に登録数は増えているそう。

同利用証の申請は、京都府府民総合案内・相談センター、各保健所の窓口か郵送にて手続きを。申請書は各窓口、京都府ホームページから入手できます。(京都府健康福祉部 地域福祉推進課)

リビング京都発。あったらいいな、みんなのマーク

「困っている人がいる」「こんな苦労があることを分かってもらえれば、暮らしやすくなるのに」

あなたやあなたの身近な人、町で見かけた人のため、「こんなことをお知らせできるマークがあれば良いな」と思ったことはありませんか。

リビング京都では、そんな声を募集します。要望や困ったエピソードを教えてください。応募方法は表を参照。

応募方法
希望者はファクス、メール、郵送で申し込みを。①氏名(ふりがな)②あればペンネーム③〒・住所④電話番号⑤性別⑥「こんなマークがあったら良いな」という要望やエピソードを明記してください

ファクス:075(212)8858
メール:mailbox@kyotoliving.co.jp
郵送:〒604-8141 京都市中京区蛸薬師通高倉西入ル泉正寺町330
宛先:京都リビング新聞社 編集部 みんなのマーク係
問い合わせ先:同社編集部=TEL:075(212)4422
締め切り:5月10日(日)消印有効

※発表は紙面掲載をもって代えます。紙面にはイニシャルかペンネーム、要望やエピソードが掲載される予定です

このページのトップへ