一つの駅を中心に、街歩きスポットを紹介する「ぐるり駅前」シリーズ。今回は地下鉄「丸太町」駅周辺です。閑静な住宅街が広がるエリアですが、個性が光るこだわりのショップも。今の時期、京都御苑の梅を見がてら、素敵なモノや食を見つけに出かけて。
1階は季節野菜のオープンサンドが人気のカフェ。階段を上った2階にはさまざまなアクセサリーや器などの生活雑貨がずらり。「ちょうど良く、ちょっと良く」をテーマに日本各地から集められた品々は、天然石のアクセサリー、モダンなデザインの有田焼、カラーリングが美しい播州織のストールなど、いずれも作り手の技とセンスが光ります。京の情景を色で表現したオリジナルブランドの京焼・清水焼のマグカップやバッグにも注目を。
昨年7月にオープンした天ぷら専門店。「本当においしい天ぷらを、気軽に食べてもらいたいんです」というのは、天ぷらの名店で修業を積み独立した店主。季節の野菜や魚、エビを1点ずつ揚げてくれて、カウンターで熱々を味わえます。おいしさの秘密は衣(ころも)の徹底した管理。粘りの原因となるグルテンがなるべく出ないよう細心の注意を払っているそう。綿の種子からとれた「綿実油」を用いるのも、サクッとした仕上がりのポイントに。
「小麦粉、卵、砂糖、生クリーム。うちのロールケーキは基本この四つだけで作っています」と店長。スポンジの濃い黄色は京都府大江町産の卵から。鳥取県大山産の牛乳から作られた生クリームは、素材本来の味がします。プレーンのほかフルーツ、お抹茶、キャラメルなどがあり、1カットから購入OK。この時期のおすすめは「いちごロール」。ふわふわしっとりのスポンジと生クリーム、いちごの甘酸っぱさのコンビネーションはクセになりそう。
〝手描友禅染〟の工房が営むユニークなギャラリー。1階の中庭には、いろりを囲んで作品を展示。3階にも趣の異なる二つの展示室が。いずれもどこか懐かしく遊び心あふれる空間で、時が過ぎるのを忘れそう。店主自ら全国に足を運んでセレクトした陶芸、ガラス、木工などの工芸品も、昔からそこにあるようになじんで見えます。2月1日(土) ~9日(日)には企画展「春節の祝(いわい)」を開催。有田焼と鉄器の茶道具やインテリアなどがコラボ展示でお目見えします。