コンサート、演劇、ダンスなど、年間を通じて多種多様な公演、催しが行われている「ロームシアター京都」。こちらで、同館主催のイベント「ホリデー・パフォーマンス」シリーズが始まります。参加は無料。休日、気軽に足を運んでみては。
エレベーターを降りると、そこはずらり本棚が並ぶ「ブック&アートギャラリー」。ソファで読書をしたり、家族で談笑したり、人々が思い思いにくつろいでいます。
京都市の岡崎エリアにある「ロームシアター京都」の3階。この場所をステージに、今夏からスタートするのが「ホリデー・パフォーマンス」です。「普段から自由に使えるスペースとして開放しています。『ホリデー・パフォーマンス』でも、ふらりと立ち寄ったついでに音楽を楽しんでもらえれば」。そう話してくれたのは、同館の音楽事業・広報を担当する長野夏織さん。
開催は年4回、音楽をはじめとしたさまざまなパフォーマンスを、誰でも無料で楽しめます。初回、2回目の公演内容は〝現代音楽”が中心。
長野さんによると、現代音楽にはクラシックのように楽器の旋律やハーモニーが存在しない曲もあるそう。「即興性が高く、演劇のような要素があるものも」。さまざまな手法があり、一言で説明するのは少し難しいジャンルのようです。
開館以来、多くの現代音楽の公演を担当する中で、一般の人には「よくわからない」と敬遠されているのでは、と感じていた長野さん。なんとかそのおもしろさを知ってもらいたいと思ったのが、今回の「ホリデー・パフォーマンス」発案のきっかけだったのです。
1回目、2回目には京都を拠点に活躍するグループが登場します。
7月14日(日)は、「アンサンブル九条山」。「『コーヒーブレイク』という曲目では、コーヒーの紙コップが楽器代わりに。ほかにも弦楽器を打楽器のように使うなど、パフォーマンスも見どころです」。楽器以外に、歌の領域を超えた〝声〟のパフォーマンスもあるそうですよ。
8月31日(土)は「瓜生山オーバートーン・アンサンブル」が出演。「口琴(こうきん)」「タンプーラ」などのめずらしい民族楽器での演奏のほか、「ホーメイ」というロシア・トゥバ共和国に伝わる発声法を使った喉歌(のどうた)による民謡が披露されます。炊飯釜などの生活用品を使った演奏もあるというからびっくり。
「どちらも音楽の既成概念が覆ると思いますよ」と長野さん。
3回目以降は、ダンスと音楽のコラボレーションなどさまざまなジャンルのパフォーマーやグループに出演してもらいたいと考えているそう。「いずれも感覚で楽しめるものなので、親子でもぜひお越しくださいね」
問い合わせはロームシアター京都=TEL:075(771)6051へ。
※参加無料、予約不要