平成は、京都にもプロのスポーツチームが続々と誕生した時代でもありました。
平成8年には「京都パープルサンガ」(現「京都サンガF.C.」)がJリーグに加盟、平成14年には関西のクラブで初となる天皇杯優勝を飾りました。
来年には、新しい拠点となる「京都スタジアム」がJR「亀岡」駅前にオープンします。広報担当の丸山さんは、「地元の皆さんに必要とされ、ますます愛されるチームになることが大切」と話します。
そして平成20年。バスケットボールの「京都ハンナリーズ」がbjリーグに参戦。その後、発足したBリーグではチャンピオンシップ、天皇杯への出場も果たしました。
「京都は、日本で初めてバスケットボールのチームができた場所。これからも府民の皆さんに夢と希望を与えられるように頑張っていきたい」と運営会社「スポーツコミュニケーションKYOTO」の高田典彦さん。
また、女子プロ野球チームができたのも忘れてはいけません。日本女子プロ野球機構が発足した平成21年、「京都アストドリームス」が誕生。平成25年に「京都フローラ」と改名して、平成26年と27年には年間女王に輝いています。広報担当の池田葵さんは「次の時代も野球が大好きな女の子たちの夢の舞台であり続けられるよう、女子野球の普及発展に努めていきます」と語ります。
プロスポーツの盛り上がり、これからも楽しみですね。
観客席数約2万1600席の「京都スタジアム」の内部イメージ。観客席最前列より2メートル張り出した屋根で全席を覆うスタイルは全国初だそう。スポーツクライミング施設やVR・eスポーツ環境の整備にも注目です
まちの様子も様変わりしました。例えば四条通。平成27年に完成した「四条通歩道拡幅事業」後、歩道がぐんと広くなりましたよね。京都市都市計画局歩くまち京都推進室・吉田史和さんによると、「歩行者が拡幅前から約15%増加し、自動車量は約40%減少した」のだとか。ベビーカーを押していても歩きやすいという声が届いているそう。「今後は、細街路の快適な歩道空間の確保にも努めていく」と言います。
同じく四条通を含む街中で看板が少なくなったり、色合いが変わったりということに気付いた人も多いのでは。京都市の「新景観政策」(平成19年~)による規制が行われたのです。京都市都市計画局都市景観部景観政策課の門川信一郎さんは、「地域のコミュニティーとも連携し、市民のイキイキとした暮らしも含めた〝生きた景観〟を創造していきたいと思っています」と次代に向けた思いを話してくれました。
景観といえば、京都府でも取り組みが。平成19年に施行された「京都府景観条例」の施策の一つに「景観資産登録」があります。これは、良好な景観の形成に役立つ建造物や街並みなどを景観資産として登録するというもの。向日市の「西ノ岡・竹の径~緑の散策路~」や城陽市の「浜茶と竹林の景観・城陽市上津屋~木津川の恵みがもたらす宇治てん茶~」も、私たちの〝資産〟なんですよ。
「日常の中にある何げない景色なども、実はすばらしい財産かもしれません。そういったものを再認識していただきたいですね」と京都府建設交通部都市計画課計画担当・三原靖之さん。
さまざまな災害に見舞われた平成。平成7年に「阪神・淡路大震災」、平成23年には「東日本大震災」。昨年の「大阪府北部地震」、台風21号は、京都各地に大きな爪あとを残しています。こうした災害をきっかけに始まった取り組みを行政の担当者に聞きました。