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鴨川河川敷で、毎朝ラジオ体操を!

 京都市北区で、雨の日も雪の日も、毎朝欠かさずラジオ体操や筋力トレーニングを行っている「鴨川いきいき筋トレ会」。昨年11月には「健康長寿のまち・京都いきいきアワード2018」の大賞を受賞しました。

ラジオ体操は鴨川の景色を眺めながら。雨や雪の日は、後方に写る北山大橋の下で活動します

朝日がまぶしい午前6時30分の北山大橋周辺。3月初めの、まだ冷え込む鴨川河川敷に、トレーニング着姿の男女30~40人が集まっていました。お互いがあいさつを交わしていると、「ラジオ体操」の曲が流れ、皆さん体を動かし始めます。

「鴨川いきいき筋トレ会」は、ラジオ体操やストレッチといった運動を行う、誰でも自由に参加できる会です。〝指導者〟6人で運営をしていて、毎朝、ラジオから「ラジオ体操」が流れる時間になると自然に人が集まるそう。60代以上を中心に、最高齢は94歳! ジョギングや散歩中にふらりと立ち寄る人も多く、一度に100人を超えることもあるのだとか。

体操が終わると…。

「おーい!」

参加者全員で対岸にいる他の団体や人に大きく手を振りエールを送ります。いつしか自然と行うようになったそうで、今では、なじみの光景に。

大きな円になってストレッチ。終わった後は、お互いに「ありがとうございました」と声を掛け合う姿が

その後は、筋力トレーニングとストレッチ体操。同会副代表の中藤益子さんと2人の指導者の声掛けで肩を回したり膝の裏を伸ばしたり、こわばる体をほぐします。タオルを使う体操や発声しながらの動きなど、運動プログラムも豊富。

最後は全員で手をつなぎ、円になって足を上げる運動。よろめく人もいますが、隣の人が支え周りも和やかな雰囲気に。

「円になるのが特徴的」と話すのは、同会代表・原木(はらき)隆さん。

「片足でバランスをとるなど、何かをつかまないとできない動きもあります。一人や少人数ではできないことも、みんなで助け合ってできると好評です」

交流が広がり、季節のイベントも楽しみます

中心となる指導者の皆さん。(前列左から)原木さん、中藤さん、辻さん、(後列左から)畑忠男さん、西田溥さん

同会は、8年ほど前に二つの団体が合体して生まれました。

指導者の一人、辻洋(ひろし)さんが約15年前に始めたラジオ体操と、原木さんが定年退職を機に約9年前にスタートしたストレッチや運動の会。河川敷の工事で活動場所が狭くなった頃から一緒に活動するようになったといいます。

「ラジオ体操指導員」や「いきいき筋トレボランティア」の資格も取得し、月に一度の会議で、年齢を問わずにできるプログラムを決めているとか。

体操や運動だけではなく、季節を楽しむイベントも積極的に企画。「お正月は上賀茂神社に初詣へ。4月には鴨川のきれいな桜を見上げ、お花見ができました」と辻さん。初日の出も河川敷から拝んだそうです。

昨年、京都市と「健康長寿のまち・京都市民会議」が創設した「健康長寿のまち・京都いきいきアワード2018」の大賞受賞団体の一つとして表彰されました。この賞は、独自性ある健康づくり活動が今後も期待できる団体や個人に贈られます。

「参加者の皆さんには、『明るく、元気になれる』『健康的になって病院に行くことが減った』と喜んでもらえています。賞の受賞も励みになりました。これからも休むことなく続けていきたいです」と中藤さん。

「コミュニティーが広がり、京都マラソンなど、ほかのボランティア活動につながることも。気楽に参加できて、みんなでやるから続けられますね」(原木さん)

「鴨川いきいき筋トレ会」※申し込み不要、自由参加
日時
毎朝 午前6時30分~7時30分ごろ
場所
北山大橋鴨川河川敷
問い合わせ
副代表・中藤さん=TEL:075(492)7906

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