読者座談会シリーズ vol.3:テーマはわが家のルール



食べるときも、食べた後も…

〝家族での過ごし方〟について触れましたが、続いては食べるとき、食べたあとのルールです。

夫も息子も自分の食器は自分で洗う

後片付けに関してルールがあるのがKCさんです。

KCさん「各自食べ終わったら食器は流しに持って行き、食洗器にかけやすいように水をはっておくんです」

このルールができたのは、こんな理由が…。

KCさん「結婚当初は夫が〝座りっぱなし〟だったんです。食後も器はテーブルに置いたまま。息子が生まれてからも変わらないことに、こっちはイライラ。そこで、少しずつ『こうしてほしい』と伝え始めました。ちょうど夫もこのままではまずいかなと思っていた時期だったようで、今の形が出来上がっていきました。子どもも大きくなるにつれて私たちの真似をして、食器を下げるように。息子はいま中学生ですが、これが当たり前と思っているようです」

洗い物のルール、ほかの皆さんの家ではどうですか。

MYさん「わが家では、夕食後に学校に持っていっていた水筒などを出し忘れていたら自分で洗ってもらいます」

KCさん「うちでは何回かお弁当箱を出し忘れたことが続いたとき、『出さへんかったら汚れたままごはんを詰める』と言ったら、きちんと自分で洗うようになりました。パッキンも外して洗うんですよ」

KNさん「お弁当箱を出さなかったら、翌朝、おかずをお皿に置いておくのがルール。お弁当箱を自分で洗って自分で詰めなさいって。でも、逆にそれに慣れてしまって、今では朝、自分で洗って詰めるようになりました」

MYさん「いま小学生の子どもが(お弁当を持っていく)中学生になったら、同じようになりそうな気がする…」

お弁当箱や水筒のあとかたづけについては、ルールはあっても、なかなかその通りにいかないことがありますね。

おかずはきょうだい間でトレードOK

MYさんの小学2・4・6年生の子どもたちは、夕食を残さず食べるために3人で協力するのだそう。

MYさん「夕食のおかずは、きょうだい3人でトレードOKとしています。嫌いなおかずと食べられるおかずを交換し、結果的に自分に取り分けられたお皿の上のおかずが残らなけれればいいとしています」

そのスタイルになったきっかけは?

MYさん「それぞれ好きなもの、嫌いなものが違うんです。誰かの好きな料理を作ると、誰かは嫌い。そうすると、いつも何かが残ってしまって。じゃあ、交換してもいいから、残さないでね、と。お肉中心、野菜中心となるのでダメかなと思うこともありますが」

IAさん「うちの子は食が細くて全然食べませんでした。でも部活中、ほかの子が疲れてしまってもケロッとしていましたし、大学生になった今は身長が180cmを超えています(笑)」

小遣い問題はさまざま

子どもにとって、小遣いは重要です。それは大人にとっても…。

好きなものに使うお金は手伝いをして得る

KNさんの家のルールは、子どもには小遣いを渡さないということだそう。

KNさん「わが家は14歳と11歳の子どもがいますが、自分たちで稼いでもらっています」

稼ぐとは?

KNさん「お手伝いをしたら、そのレベルに応じてお金を渡しているんです。重労働になると500円とか。ほかにも、子どもには勉強が仕事と言っているので、テストの点数によっても変わります」

報酬制ですね。

KNさん「反対に、何回言ってもお弁当箱を洗わなかったら罰金です。今すぐ100円、とか」

ただ、学校で必要なノートなどを購入する費用として毎月3000円を渡しているとのこと。手伝いや罰金の状況で、この3000円が増減。金銭感覚が養われていきそうです。

MYさんの家庭ではどうしていますか。

MYさん「お小遣いは小学4年生から、学年かける1000円です。お小遣い帳に記入していなかったり、計算が合わなかったら次の月はなしって言っているので、『書いたしな』ってわざわざ見せに来ます」

KCさん「うちは文具など必要なものは買ってあげていますが、遊びに使うお金は自己管理。年間どのくらい使う予定かを決めて、お年玉からその分を取りおいて、そこから使わせています。でも、知らない間に、おじいちゃんとおばあちゃんがそっとお小遣いを渡して、増えてしまっていることも」

子どものお小遣い、家庭によってルールはさまざまですね。ちなみに、昨年結婚して専業主婦になったというMNさんの場合は、夫のお小遣いをはじめ、お金についてのルールをいま構築中。

MNさん「夫には2万円。私自身のお小遣いはこれまでの貯金でまかなっていますが、線引きが難しいんです。私が友達と行くランチは自分で出すものの、夫婦で出掛けたときのカフェ代は?とか、これどうするのってことがあります」 大人も、小遣い問題は悩み多し(!)のようで…。

ルールという言葉には厳しいイメージもありますが、5人の読者の話からは家族が心地よく、誰もが無理せず暮らせるための工夫が感じられました。それぞれの家族の歩みとともに築かれていくルール。みなさんの家のルールもこの機会にあらためて見つめ直してみては。

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