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新たな取り組みで魅力を発掘、発信しています

地元をもっと盛り上げたい! そんな気持ちで活動をしている人たちがいます。かつての名産に着目したり、今ある資源を活用したり。独自の魅力を発信する取り組みで、地域がさらに元気になっています。

ヨモギ栽培を通して、大原野を活性化

  • 取材に訪れたのは5月下旬。手前の三つの畝で青々と育っているのがヨモギ。秋口には1mほどの高さにまで伸びるそう

  • 〝一芯五葉(いっしんごよう)〟といって、食用には新芽の先端から5枚目くらいまでの葉を摘んで使うのだとか

「大原野よもぎ倶楽部」の役員メンバー。左から向井喜明さん、金清雅美さん、久井二三重さん、真栄田栄子さん。「茶屋主人、農家、ガーデンプランナー、パティシェ、カフェオーナー、アロマセラピストと、さまざまな顔ぶれの役員6人でスタート。得意分野を生かして活動しています」と久井さん

「昔から、この辺りに住むおばあちゃんたちは土手のヨモギを摘んで、おいしい団子を作っていました。地元で長年、親しまれてきたヨモギを畑で育て、利用し、地域の活性化に役立ててはと考えたんです」とは、西京区で活動する「大原野よもぎ倶楽部」の会長・久井二三重(ふみえ)さん。

同会は、大原野を盛り上げるために地域ブランドを作ろうと集まったメンバーが今年2月に設立。畑でヨモギを作った経験がなかったため、栽培方法のリサーチ、植え付け体験と、設立までの準備期間に6年を費やしたそう。

スイーツやパンを試作中です
  • 久井さんが切り盛りする大原野神社境内の茶屋で、こちらで育てたヨモギを使った団子が味わえます

  • イベントにも積極的に参加。「京よもぎ大原野」を使った団子やパン、おにぎり、シフォンケーキなどを販売したことも

約3年前から、大原野神社近くの休耕田を利用した畑でヨモギを栽培。3月~5月の繁忙期には週に2回、葉の摘み取りや雑草引きをしていたのだとか。

「3畝(うね)あり、作業は主に約20人の会員が交代で当たっています。ボランティアですが、『ヨモギに触れているだけでも癒やされる』と、遠くは大阪などから参加する人も。自然豊かな大原野に足を運んでもらうきっかけにもなっています」と同会メンバー・金清(かねきよ)雅美さん。

現在は、同会で育てているヨモギをブランド化。「京よもぎ大原野」と名付け、認知度アップに取り組んでいます。

その一環として、スイーツやパン、アロマオイル、入浴剤などを試作。本格的な商品化を目指しているほか、親子でのヨモギ摘み体験や団子づくりのワークショップなども企画しています。ヨモギを作る人、使う人を1人でも増やして、大原野を盛り上げていきたいといいます。

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