生命保険の契約内容を細かく把握されているなど、しっかりと家計を管理されていることがよく分かる家計簿です。
政府が主導する「働き方改革」の取り組みにより、サービス残業の減少などの成果が報告されています。その半面、正しく報酬が計算されていた残業部分にも影響を及ぼし、手取り収入が減るケースがあるという話も耳にします。
ですが、ご相談者の場合、共働きで比較的余裕のある家計なので、切実で早急な対策が必要なわけではありません。一般的に、収入が多ければ支出も増える傾向がみられます。収入ダウンの状態が継続しそうな場合は、支出面を一から見直すことも必要でしょう。今のタイミングを、支出を見直すチャンスととらえてください。
無駄な部分はあまり見られませんが、強いて言えば食費と教育費が高めです。保険料は、負担が大きいように見えますが、老後資金や教育資金の準備を主な目的としているため、今すぐに見直さなくてもOK。
住宅ローンの繰り上げ返済については、金利の水準に注意してください。高金利の下では前向きに検討すべきものでしたが、現在の低金利時代においては、繰り上げ返済の効果が小さく、逆に返済資金を運用資金に充当できないデメリットの方が大きくなります。運用の利回りが住宅ローンの金利を上回るのであれば、繰り上げ返済よりも資産運用を優先した方がよいでしょう。
お子さまが独立した後も、長い人生が続きます。運用の成果を上手に利用することは、大きなメリットとなります。今はバランスのよい運用を行い、2%程度の利回りを得るための体制づくりも考えてはいかがでしょうか。
夫の残業代が減り、収入がダウン。節約のポイントや、住宅ローンの繰り上げ返済について教えてください。
夫33歳(会社員) 妻34歳(会社員) 子10歳・7歳
【回答者】
ファイナンシャルプランナー
山副 耕一
ファイナンシャルプランナー
山副 耕一
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