俳優や演出家と一緒に、親子でアートを楽しむひととき。「アートであそぼう ぷれい、ひがしやま!」が、東山青少年活動センターで始まっています。その狙いは演劇などを身近に感じてもらうこと。さまざまなプログラムが行われていますよ。
10月から月1回開かれているこのプログラム。
主催する演劇団体「トリコ・Aプロデュース」のまいやゆりこさんは、「演劇などのアートを見るだけではもったいない。積極的に参加してほしいと思い、この企画を始めました。テーマは〝劇あそび〟です」と話します。
毎回〝遊びナビゲーター〟として登場するのが、舞台に関わるクリエーターや俳優。10月は舞台俳優・大熊ねこさんとともに、ぬいぐるみやおもちゃを使いながら芝居をしたのだとか。
「大熊さんの持つパンダのぬいぐるみに、子どもたちも興味津々。人形劇風にせりふを話すと、子どもも同じようにまねするんです」
11月は全員で歌と踊りを満喫したそう。会場の雰囲気を高めたのが、手作りの衣装です。
「衣装デザイナーと舞台俳優に来てもらい、ビニール袋でドレスを制作。『ビニールなのにかわいい!』と好評で、お母さんたちも喜んでドレスを着てくれました」
そして次回、12月の回を担当するのは京都造形芸術大学の学生グループ「nidone.works(ニドネワークス)」。「工作と芝居を組み合わせた『オニホテルWS(ワークショップ)』を実施します」とは、脚本・演出を手がける渡辺たくみさん。
「貼り合わせた新聞紙をつるして壁を作ります。こうしてできた空間を〝ホテル〟にみ立てるんです。ここに、散らかった場所が大好きなオニが泊まりに来るというストーリー。何の飾りもない場所にお絵描きしたものをぶら下げたり、紙を破いたりして、オニが喜ぶようなホテルに変身させていきます。自由な発想と好奇心を持って、親子で一緒に楽しんでもらえたら」(渡辺さん)
3歳と6歳、2人の子どもを育てるまいやさん。企画のきっかけは、昨年12月に同センターで開催された、「トリコ・Aプロデュース」の親子向け公演だったといいます。
「舞台公演に加えて、関連イベントとしてダンスのワークショップや工作も行いました。自分が子育て中ということもあり、親子で舞台を楽しめるようなイベントを継続的に開いていきたいと考えたんです」
そこで、同センターを運営する「京都市ユースサービス協会」が共催して「アートであそぼう ぷれい、ひがしやま!」を始めることに。毎回、遊びの時間が終わった後には交流タイムも設けられています。
「お茶を飲みながら自由に話せる時間です。以前の開催時には『最近京都に引っ越してきました』というお母さんもいて、地域の子育て情報のことで話が弾みました。子育て世代の知り合いをつくる場にもなればと思っています」
参加費は無料で、気軽に参加できるのも特徴。
「今までアートに興味がなかった人も、その魅力に気づいてくれるとうれしいですね。今後も歌や工作を取り入れた企画を予定。子どもの豊かな創造力にも注目してください」
※参加費無料、要予約